遠い過去の物語や出来事
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/13 23:48 UTC 版)
江戸時代から見て遠い過去の時代、すなわち江戸時代よりも前の時代(安土桃山時代・戦国時代・室町時代・南北朝時代・鎌倉時代など)を扱う演目は、基本的にそのすべてが時代物である。従って時代物では必然的に武家社会を描く演目がその大多数を占めることになる。 武家社会が始まる前の時代(平安時代・奈良時代・飛鳥時代)を扱う演目もいくつかあり、これらは時代物の中でも特に王朝物(おうちょうもの)と呼ばれる。王朝物が描くのは公家社会である。 演目下敷きとなった出来事歴史的時代区分系統物語の世界『妹背山婦女庭訓』 乙巳の変(大化の改新)と蘇我入鹿の滅亡 飛鳥時代 王朝物 王朝の世界 『鶊山姫捨松』 中将姫と奈良當麻寺の蓮糸曼荼羅の伝説 奈良時代 王朝物 王朝の世界 『蘆屋道満大内鑑』 葛の葉ぎつねの恩返しと子別れの伝説 平安時代前期 王朝物 王朝の世界 『菅原伝授手習鑑』 昌泰の変(菅原道真の左遷)と天神信仰 平安時代中期 王朝物 王朝の世界 『平家女護島』 俊寛僧都と鬼界ヶ島の孤独の伝承 平安時代後期 王朝物 『平家物語』の世界 『義経千本桜』 義経・弁慶主従の流浪譚と静御前の悲哀 平安時代末期 判官物(義経記物) 『義経記』の世界 『寿曾我対面』 曾我兄弟が父の仇・工藤祐経を討った事件 鎌倉時代初期 曾我物 曾我兄弟仇討の世界 『大塔宮曦鎧』 元弘の乱と鎌倉幕府の滅亡 鎌倉時代末期 太平記物 『太平記』の世界 『神霊矢口渡』 新田義興が矢口の渡しで謀殺された事件 南北朝時代 太平記物 『太平記』の世界 『小栗判官照手姫』 小栗判官と照手姫が愛を貫いて結ばれる伝説 室町時代 小栗判官物 小栗判官の世界 『本朝廿四孝』 甲斐の武田・越後の上杉と信州川中島合戦 戦国時代 甲陽軍記物 『甲陽軍鑑』の世界 『絵本太功記』 明智光秀の「三日天下」 安土桃山時代 太閤記物 『太閤記』の世界
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