近代における災害と治水
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/01 14:58 UTC 版)
中流域に位置する鶴田町に1950年(昭和25年)にダム建設による洪水調節が計画され、調査が行われた。1961年(昭和36年)には本体工事に着工し、1966年(昭和41年)には河口から51Kmの位置に鶴田ダムが竣工した。 流域では川内川の洪水等により、1954年(昭和29年)に鹿児島県薩摩郡東郷町斧渕地区(現在の薩摩川内市東郷町斧渕)、1969年(昭和44年)には川内市内中心部一帯。、1972年(昭和47年)には川内市上川内地区(現在の薩摩川内市上川内地区)、宮之城町湯田地区(現在のさつま町湯田地区)、1989年(平成元年)には栗野町木場地区(現在の湧水町木場地区)、1993年(平成5年)には平成5年8月豪雨の影響により川内市向田地区(現在の薩摩川内市向田地区)、1997年(平成9年)にはえびの市向江地区、菱刈町湯之尾地区(現在の伊佐市菱刈)で水害が発生した。 平成18年7月豪雨において川内川流域で洪水が発生し、2,347戸が浸水する大きな被害を受けた。これを受けて2006年(平成18年)度から2010年(平成22年)度までの予定で直轄河川激甚災害対策特別緊急事業(激特事業)が実施されている。さつま町に推込(しごめ)分水路を、曽木の滝に曽木の滝分水路を建設すると共に、各所で狭窄部の掘削、堤防や水門の新設などが行われる。鶴田ダムの洪水対策能力を強化する工事も実施される。費用は総額は356億円とされている。 虎居区で発生した災害復興「大水害からの復興(地域の願いを込めて)」で、平成25年度手づくり郷土賞受賞。 令和3年7月9日から10日かけての大雨では、流域内の各⾬量観測所において平成18年7月豪雨に匹敵する12時間⾬量・24時間⾬量を観測した。この大雨で、伊佐市羽月川右岸で小規模な川側法面の崩壊が発生し、薩摩川内市では向田排水機場のトラブルも重なり、支流などで氾濫が発生した。
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