農業経営体としての農家とは? わかりやすく解説

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農業経営体としての農家

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/03 07:26 UTC 版)

農家」の記事における「農業経営体としての農家」の解説

日本場合第二次世界大戦後実施され農地改革が、現在の農家あり方大きく規定しており、農家今日の姿に至るまでの変化捉えようとした場合の一応の出発点とみなしうるこうした側面強調する場合は、戦後自作農という呼称用いられる。この戦後自作農戦前のような小作農へと転落することを防止することが、戦後農業政策主要な目的一つであった。そのため、農地に関する制度中心として農家保護する政策とられる一方で家族以外が農業経営体となることには様々な制限加えられてきた。しかし、こうした制限徐々に緩和され、まず有限会社農業協同組合法に基づく農事組合法人などの形態農家法人化することが認められ最近では、特区によって株式会社農業への参入認められている地域もある。なお、節税などの目的法人化した場合でも、経営内実家族経営同等とみなしうる場合多く通常はこれらも農家よばれている。 農業経営体としての農家の特徴は、農業経営を行う主体家計単位となる主体未分離であることである。農業経済学農業経営学においては、このことが経営としての農家発展阻害しているという考え方主流であり、主要な研究テーマとなってきた。農業政策においても、基本的に家族主要な担い手想定しつつ、その発展を図ることが意図されてきた。1961年制定され農業基本法はこうした考え方反映し農工間の所得格差拡大したことを背景として、「自立経営育成」が目標として掲げられた。これは、規模拡大機械化など、農業近代化方向での経営発展目指したものであったが、近年では消費者ニーズ多様化農産物価格下落低迷傾向資材燃料等の値上がり等によるコスト増加食品安全性環境への配慮など、農業経営体が考慮すべき課題多様化している。農業基本法に代わって1999年制定され食料・農業・農村基本法では、「自立経営育成」という文言に代わって、「効率的かつ安定的な農業経営」という表現育成すべき農業経営体のあり方示している。 家族農業を営むと、日常生活との境界各員役割分担労働時間報酬曖昧になりやすいという問題がある。このため農林水産省は、経営方針労働条件明文化した「家族経営協定」を結ぶことを推奨している。2020年度時点締結数前年度1%増の5万9162戸で、新規あるいは再締結した農家尋ねた理由代替わり事業承継時や新規就農契機などが挙がった

※この「農業経営体としての農家」の解説は、「農家」の解説の一部です。
「農業経営体としての農家」を含む「農家」の記事については、「農家」の概要を参照ください。

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