車両検査
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/04 22:30 UTC 版)
田端運転所での車両検査に関してはJR東日本管内の機関車配置区所では唯一、自所内にて台車検査B(電動機や制動装置・警報システム・車輪などを台車から取り外しておこなう重要な検査)までを行える設備を保有する。 通常台車検査Aは前回の検査から18か月または走行20万キロ以内に、台車検査B(一般に私鉄では重要部検査と呼ばれる検査)は全般検査から36か月または走行40万キロ以内に行う、そして台車検査Bから18か月または走行20万キロ以内に再度台車検査Aを行うと同回帰距離または月数のどちらか早い回帰により全般検査となる。 電気機関車の場合、国土交通省の規定により全般検査から全般検査の期間は72か月以内となるが、台車検査Bまでは36か月または走行40万キロ以内に行うとされている。台車検査Aは台車検査Bの半分の月数と走行距離の早く到達した方で行われる。注 - 国鉄型機関車で休車措置を取らずに稼働した場合の月数であり、休車措置(第一次休車や第二次休車は除く、特別休車措置のことをいう)を取ると休車期間は月数による検査期限を伸ばすことが可能である。距離による検査は変わらない。 このため過去に寝台特急や貨物列車などを牽引していた時期には長距離走行を行うためにしばしば月数より走行距離による検査が行われることがあった。 JR東日本管内の他の機関車配置区所においては蒸気機関車を除く(蒸気機関車は、大掛かりな作業の場合埼玉県にある大宮総合車両センターに隣接するJR貨物大宮車両所へ入場の上JR東日本の社員による作業が行われるため)機関車の台車検査等の車体解体を伴う検査を行う場合は、総合車両工場である秋田総合車両センターまで回送の上実施されている。またオーバーホールにあたる全般検査は、秋田県にある秋田総合車両センターに入場して実施されており、入出場に関連する回送列車はEF65形に関しては交流電化区間が途中にある関係により自走にての入庫ができないため自走での入出庫が不可能である。 自所所属のEF81形も自走だけではなく、長岡車両センター所属のEF64形電気機関車で長岡まで牽引しEF81形に引き継ぐ形での運転や、自所のEF81形の牽引にて行われることもある。理由として自社路線を使用しての回送ではあるが、回送経路が尾久 - 高崎線経由上越線 - 長岡 - 羽越・奥羽本線 - 土崎間という長距離移動になるため、故障して自走ができない、検査回帰日数や、検査走行距離(鉄道車両の検査は日数および指定走行距離のどちらか早く達した時点で行われる)などの関係で自走ができないなどがある。
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