起源と継承
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/21 15:09 UTC 版)
起源はバルカン半島北部を含む東欧とドイツである。スピーディーで激しいダンス音楽から、ゆったりしたテンポのバラードまでさまざまなスタイルがある。おおむねクラリネットとヴァイオリンが加わっているのが特徴となっている(音階は参照)。 ルーツとなった東欧やバルカン半島北部では16世紀ごろに生まれ、19世紀ごろよりアップ・ビート(テンポの速い)音楽スタイルとして確立。ヨーロッパでは現在に到るまで、ロマの音楽(いわゆるジプシーの音楽)として存在し、はっきりと区分けすることは不可能なうえ、同様な演奏スタイルのグループやバンドはフランスやスペインにも、さらにはイスラエルにも存在する。 米国では、19世紀後半からの東欧系ユダヤ人の移民と、第二次世界大戦前後に東欧やドイツを逃れたユダヤ人らが、婚礼などの儀式を通して継承、1920年代にはユダヤ系米国人の間でポピュラーな音楽となった(第一次ブーム)。 この系統の作品として『屋根の上のバイオリン弾き』(Fiddler on the Roof, 1971年作品)が有名である。そして1970年代の末、米国で若いミュージシャンの間に、ユダヤ人としてのルーツを見直す動きが起こった(リバイバルによる第二次ブーム)。
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