赤外線画像誘導方式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/29 04:36 UTC 版)
「光波ホーミング誘導」の記事における「赤外線画像誘導方式」の解説
画像誘導方式も、赤外線を利用するという観点からは昔ながらのレティクル方式と大差はなく、感度の計算や追尾距離なども同様に扱うことができる。しかし、目標を赤外線の点の集合として扱うレティクル方式と比べて、広がりのある点の分散として扱う画像誘導方式には多くの利点がある。 画像を得る方式には、単素子あるいは列素子を機械走査と組み合わせる方式と、面素子や撮像管による電子走査との2通りがある。単素子で像を得るためには縦・横方向ともに光学系で走査する必要があり、ラスタースキャンが古典的である}。走査方法として、多面体の鏡を横方向に回転し、縦方向は平面鏡の往復運動でこのような走査を実現できる。またロゼットパターンでのスキャンを行う場合もある。 電子走査で像を得る面素子 (focal-plane array, FPA) の場合、目標と背景の像は素子面に焦点を結ぶ。多素子になればなるほど視野角が広くなり、周辺では収差により像がぼけてくる傾向がある。ミサイルの用途として、素子数は必ずしも多ければ多いほどよいわけではない。文献によっては、捕捉距離において目標のエネルギーを受信可能なピクセル数として約20という数を挙げているものもある。また素子数が多すぎると処理に要する時間が長くなりすぎるという問題もあり、64×64素子あるいは128×128素子が通常用いられる。
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