誕生と成長の経緯
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/15 10:14 UTC 版)
「観光ボランティアガイド」の記事における「誕生と成長の経緯」の解説
以前から郷土史家と呼ばれる人が地域の住民もしくは社会見学の一環として訪れた学童・生徒等を対象に説明を行っていたということはありえるが、これは「観光」の要素は乏しい。観光ボランティアガイドは、1990年代の前半に注目され始め、1995年以降各地で急増した。観光ボランティアガイドの成長の背景には、ありきたりの観光地の説明ではなく、ディープな知識を吸収したい、新しい発見をしたいという観光客のニーズも見逃せない。何よりも生涯学習時代の到来を踏まえ、自己の知識を活かして訪れる観光客のお役に立ちたい、それが自己実現につながる、そして自分の街を誇りに思い、他の地域の人々との新たな出会いが楽しいという、ボランティアの成り手自身の意識の成熟が大きな要因として挙げられる。加えて、観光客・交流人口を増やしたい地元自治体や、観光客の滞在時間を少しでも伸ばしたい関連事業者、新たな魅力を注入したい旅行社などのニーズも見逃せない。観光行政サイドとしては、ボランティアガイドを利用して、少しでも訪れる人を増やすとともに、じっくりと見て回ってもらって滞在時間を伸ばし、観光消費に結び付けたいと考える。 ガイドと称する中には客引きに等しい悪質な人が居る恐れもあり、「質」を確保するために、一定の「認定」「認証」の仕組みが必要である。観光ボランティアガイドが今日の地位を確保しえたのも、一つには「ボランティア」つまり「無料」であるという安心感、わかりやすさ、つまりブランド構築における「安心」「保証」である。もう一つは、公的機関の窓口で紹介する等の事実上の「保証」(これもブランドの構成要素の一つ)であろう。
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