誕生と拡大
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 04:17 UTC 版)
もともとコロンビアの犯罪組織は、貴金属、酒、煙草の密輸、窃盗、盗品売買が主な資金源だったがアメリカでマリファナ、その後コカインが流行するとそれに目を付けたエスコバルを首領に首都ボゴタなどを統括していたゴンサロ・ロドリゲス・ガチャ、カリブ海の密輸ルートを握っていたカルロス・レデル、メデジンの伝統的なマフィアであるオチョア家を最高幹部とした、メデジン・カルテルを結成した。その地の利を生かし、ペルーとボリビアから持ち込んだ良質のコカインをマイアミのキューバ系組織に渡していたが、後には生産、流通も支配するようになり、最盛期のメデジン・カルテルは、対米麻薬密輸の8割をカリ・カルテルと扱い年間数億ドルの収入を得ていたと見積もられ、エスコバル自身も大富豪として豪勢に暮らした。 また、メデジン・カルテルは武闘派組織であり1981年にゲリラの4月19日運動(M-19)にオチョア家の家族が誘拐されると、「誘拐者に死を」(MAS)という武装集団を結成して報復した。この一件以来、自動火器や航空機、設備の整った基地、イスラエル人、イギリス人、オーストラリア人の傭兵による顧問団によって私兵組織を拡大していき、ゲリラだけでなく政治家や治安当局も標的とするようになる。また、この集団がAUCなど後の準軍事組織の起こりとされている。
※この「誕生と拡大」の解説は、「メデジン・カルテル」の解説の一部です。
「誕生と拡大」を含む「メデジン・カルテル」の記事については、「メデジン・カルテル」の概要を参照ください。
- 誕生と拡大のページへのリンク