観光飛行
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/17 03:08 UTC 版)
南極には南極基地への物資輸送のため、Williams Fieldなどの飛行場が存在し、ケン・ボーレック・エアのような航空会社が輸送を請け負っている。航空機にはBT-67などが利用されている。 1970年代には、オーストラリア及びニュージーランドからの観光飛行が開始された。南極上空へ飛び、着陸せずにそのまま出発した空港へ帰る、というコースであり、これらのフライトは国際線ではなく国内線扱いである。現在はオーストラリア発の観光旅行が、ツアーの一つとして提供されている。フライトは12時間から14時間で、そのうち大陸の上を飛ぶ時間はおよそ4時間に及ぶ。 カンタス航空は1977年2月13日にフライトを始めた。1979年までに、27便及び7000人以上の観光客を運んだ。ボーイング747Bsが主に使われシドニー・メルボルン・パースのいずれかから、二つの"アイスルート"を経由した。片方はジョージ5世ランドの海岸にそってアデリーランドのフランスの基地へ飛び、南磁極上空で引き返す。もう片方はオーツランドとヴィクトリアランドの北方の上空を、ロス海属領にあるワシントン岬へと飛ぶ。1977年、一便がマクマード湾及びエレバス山の方へ飛ぶようになった。いくつかのより短いフライトがメルボルンから出ていて、ボーイング707が使われている。オーストラリアからの飛行は1980年に一旦中断したが、1994年に再開され、現在も続いている(see Croydon Travel)。 ニュージーランド航空は1977年2月15日に観光飛行を始めた。1977年に6便、1978年に4便運航された。1979年も4便が運航されたが、11月28日に年内最後の一便がエレバス山に墜落する事故を起こし(ニュージーランド航空901便エレバス山墜落事故)、以後のニュージーランド発の観光飛行は中断された。 1958年にチリから向かったものなど、もっと早い時期にも風景目的の飛行はあった。
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