親の側の要因
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 20:40 UTC 版)
養育者におけるリスク要因実子ではなく、連子や養子である事。 困難を伴った妊娠や合併症を伴う出産 子どものころの虐待経験。ただし、虐待の世代間連鎖は30%ほどと言われ、子どもを虐待する親は被虐待経験を持つことが多いが、虐待を受けている子どもが将来必ずしも虐待をするとは限らない。 子どもの発達に対する無知または非現実的な過度な期待子どもの正常な発達についてよく知らない親は、しつけのつもりで子どもを虐待してしまうことがある。例えば1歳の子どもに排尿管理をさせようとして罰を与えても効果はない。虐待の範囲を知らない親も多い。 身体的・精神的な健康問題や認知障害の存在 アルコールや薬物などへの依存薬物依存は、児童虐待の重要な要因である。米国のある研究によれば、薬物依存が証明された患者では、(多いのは、アルコールやコカインやヘロインであるが)子どもを虐待する割合が、ずっと高い。また、裁判所が命じたサービスや治療から脱落する割合が高い。別の研究によれば、児童虐待のケースの3分の2以上では、薬物依存の問題を抱えている。この研究は、アルコールと身体的虐待、コカインと性的虐待の関係が深いと報告している。 犯罪行為に巻き込まれている場合 社会的に孤立している場合 抑うつ感・自己評価の低下・自己不適応感の存在 若年であること等による養育スキルの欠乏 経済状況が困難な場合失業と経済的困窮は、児童虐待の増加と関係している。2009年のCBSニュースは、経済不況の時に、米国の児童虐待件数が増加したことを報道している。子どもの世話をあまりしてこなかった父親が、子どもの世話をするようになると、子どものケガが増えるのである。 子どもにおけるリスク要因望まない妊娠や出産であった場合望まれなかった妊娠で生まれた子どもは、虐待を受けたりネグレクトされたりする割合が、より高い。そして、望まれなかった妊娠では、意図的な妊娠と比較して、虐待的な人間関係である割合が、より高い。望まれなかった妊娠では、妊娠期間中に妊婦が身体的虐待を受けるリスクが、より高く、母の精神衛生が悪化し、母と子の関係の質が悪化する。 妊娠中に両親の死別または離別があった場合 母親の育児不安が大きい、産後うつ病 多子世帯
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