複雑なライセンス関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 23:10 UTC 版)
ライセンス関連図 アレクセイ・パジトノフ / ELORG アンドロメダ・ソフトウェア スペクトラム・ホロバイト ミラーソフト テンゲン / アタリゲームズ ニンテンドー・オブ・アメリカ / 任天堂 セガ BPS アレクセイ・パジトノフが考案、ソ連の外国貿易協会 (ELORG)(英語版)が原作の著作権を所持。 ELORGがハンガリーのアンドロメダ・ソフトウェアにIBM PCおよびその互換機向けのライセンスを許諾。 アンドロメダ・ソフトウェアがイギリスのミラーソフトおよびアメリカのスペクトラム・ホロバイトにIBM PCおよびその互換機向けのサブライセンスを許諾。1987年、スペクトラム・ホロバイトから発売されたIBM PCおよびその互換機向けのテトリスがアメリカでブームになる。 1988年5月、ミラーソフトがアメリカのテンゲンにサブライセンスを許諾。ここでテンゲンはIBM PCおよびその互換機向け以外についても許諾を受けたと思っていた。 テンゲンはBPS・セガにサブライセンスを許諾。1988年11月18日、BPSはIBM PC互換機用に発売。 同年12月、テンゲン、セガはアーケードゲーム用に発売。 同年12月22日、BPSはファミリーコンピュータ用に発売。 またテンゲンはNintendo Entartainment System用に、セガはメガドライブ用に開発。 1989年4月7日、一方でELORGがニンテンドー・オブ・アメリカに家庭用ゲーム機向けにライセンスおよび独占使用権を許諾。これによりBPSはテンゲンからニンテンドー・オブ・アメリカのライセンスに鞍替え。 同年4月18日、これに対して、テンゲンは著作権侵害だとしてニンテンドー・オブ・アメリカおよび任天堂を相手に訴訟を起こした。 同年5月25日、逆に任天堂はテンゲンが任天堂の著作権を侵害しているとして反訴を起こした。 同年6月21日、サンフランシスコの連邦地裁は任天堂の訴えを認め、テンゲンに仮処分を下した。 同年11月13日、同連邦地裁は任天堂の独占的製造・販売権に関して、任天堂側に権利がある略式判決を下し、これに対してテンゲンは即時抗告を行った。これによりテンゲンからライセンスを受けていたセガもライセンスが無効となり、すでに生産を終えていたメガドライブ版テトリスの販売を断念し、生産した商品の破棄を余儀なくされた。 『テトリス』のルールを完全に踏襲した事実上の2作目、3作目にあたるセガのアーケードゲーム『フラッシュポイント』『ブロクシード』は『テトリス』の名前を使っておらず、版権問題発生後に応急的に業務用のみの許諾をELORGから得て販売した。また、『ブロックアウト』(California Dreams, 日本での移植はテクノスジャパン)や『ジオキューブ』(テクノスジャパン)、そして、アレクセイ・パジトノフ自身が関わった『ウェルトリス』(ビデオシステム)といった、『テトリス』を3次元化したようなソフトも存在した。
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