補修問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/14 14:19 UTC 版)
「台湾鉄路管理局E1000型電車」の記事における「補修問題」の解説
2004年中頃から設計上の問題から故障が頻発し、途中で走行不能になったり大幅な遅延が発生したりして台鉄は多くの非難の声を浴びた。運用本数を減らす為に当局は2005年8月からE1000型を4本の定期列車と休日の増発列車から一気に外し、車両の状況が良くない編成には後補機をつけるなどの対策をとった。 監察院審計部の調査によって台鉄のE1000型の契約管理上で多くの問題があることが解った。現代精工が事業統合でロテムを経て現代ロテムとなった際に台鉄が必要な措置を取らなかった事と、補償期間が過ぎた後、補修用部品の製造が止められて多額の損失をこうむった。またロテム側は早々に台湾を離れ、関係各社も補償には積極的では無い状況で、故障が頻発する様になってようやく発覚したのである。主電動機に重大な瑕疵があるというのが故障原因として多く、予備部品が無いので補修も困難となっている。 現在台鉄の主力車両のE1000型、EMU500型、EMU600型全てが旧現代精工→ロテム製のため、メーカーの補修部門が撤退した今、主力車の前途に不安が出た。こうして前交通部部長の林陵三は韓国メーカーの入札資格を停止。これに韓国政府が調停に乗り出したが、和解には至らなかった。その後、2006年末からTEMU1000型を導入し運用が開始されたため、運行車両の数が確保され再度運用本数が増やされた。 その後、台湾がWTOに加盟し、2012年以降にGPA(政府調達協定)が発効したことから、政府調達による大型入札案件については、韓国勢の入札参加が事実上解禁されることになった。(なお、EMU900型入札公示前に和解が成立し、2018年、現代ロテムは、EMU600型以来となるEMU900型520両を受注し、台湾市場に再進出することになった)。 2019年1月、台鉄は日立製作所と本形式の後継車両なるEMU3000型電車を契約したと発表した。台鉄初となる12両固定編成で、本形式を上回る台鉄史上最大となる50組600両を導入する。
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