行方不明の兵士の捜索
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 11:54 UTC 版)
「2022年ロシアのウクライナ侵攻」の記事における「行方不明の兵士の捜索」の解説
イギリス紙『ガーディアン』は兵士とその家族の権利を守ることを目的に組織された団体「ロシア兵士の母の委員会連合」には侵攻の開始以降、音信不通となった兵士の家族らからの問い合わせが殺到していると報じた。代表のスヴェトラーナ・ゴルブによれば、今回の作戦について家族らにはほぼ何も知らされていないという。また、ウクライナで戦いたくないという兵士の声を伝える家族らからの電話も多くかかってきている。例として、ロシア南部ダゲスタンのある母親は最前線にいる息子が上官に「自分は戦闘に加わりたくない」と告げたと語っていた。しかし、上官は選択の余地はないと言ったという。「これはあってはならないことだ」とゴルブは言う。団体は独自のデータベースを用いて兵士の所在を突き止め、当局に安否情報の開示を要求している。他にも、ロシア国防省が返還を渋っているのだとゴルブが思い至ったため、死亡した兵士の遺体を自分たちの手によって回収することを検討している。 CNNはウクライナ内務省が設置したホットライン「生きてウクライナから戻る」にも2月24日以降、3月9日時点で6,000件以上の電話が来ていると報じた。このホットラインは人道と戦争を止めるためのプロパガンダの両方の側面から、ロシア兵の安否情報の提供をしている。一連の録音からは、多くのロシア軍兵が自分の予定や派遣理由を知らない様子がうかがえ、またプーチンが戦争に関する情報を統制していることが明らかになっている。 ウクライナのYouTuberであるボロディミル・ゾールキンは、行方不明となったロシア兵の家族が手がかりを得られるよう、収容されたロシア兵の遺体と持ち物を公開している。またウクライナ軍の協力を得て捕虜へのインタビューも公開しているが、大半の兵士は地方出身の貧しい若者であり、給与目当てに志願し、国を守るという意識が低いことが明らかになっている。
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