蒸留(じょうりゅう)
復数の成分からなる混分溶液を加熱し、沸点の差を利用して精製や分離を行う操作をいう。ふだんわれわれが生活している環境の気圧(常圧)下で水を熱すると100度同様に(エチル)アルコールの沸点は78度であり水よりかなり低い。酒の主成分であるアルコールと水からなるアルコール水溶液を加熱していくと、まず沸点の低いアルコールが蒸気となり、水もわずかではあるが蒸気となる。この蒸気を冷却して再び液体にする(凝縮)と初めのアルコール水溶液よりはるかにアルコール濃度の高い溶液が得られる。この原理を酒類のアルコール発酵醪(もろみ)に応用したのがアルコール蒸留であり、その結果得られる酒類が蒸留酒である。蒸留法は、蒸留するときの機内の圧力によって、(1)常圧蒸留、(2)減圧蒸留、(3)加圧蒸留に、また、蒸留する溶液の供給方法によって、(1)単式(回分式)蒸留と(2)連続式蒸留に分類される(第9表参照)。酒類の蒸留は主に常圧蒸留で単式または連続式の蒸留法が採られている。単式蒸留法は本格焼酎、モルト・ウイスキー、ブランデーなどに適用され、発酵によって形成された風味成分の多くが製品に回収される。連続式蒸留法は焼酎甲類、グレーン・ウイスキーなどに適用され、アルコール以外の成分の少ないピュアーな製品が得られる。また最近では、一部の本格焼酎に減圧単式蒸留法が採用されている。
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