能格言語とは? わかりやすく解説

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能格言語

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/13 16:42 UTC 版)

能格言語(のうかくげんご、Ergative language)とは文法において、自動詞主語(S)と他動詞目的語(P)が同列に扱われ、他動詞の主語(A)だけが別の扱いを受けるという性質(能格性、ergativity)をもつ言語のこと[1]である。自動詞文の主語と他動詞文の目的語が絶対格で表され、文法上同一機能を果たし、他動詞文の主語はそれらとは異なる能格で示される構造を有するものを能格構文または能格・絶対格構文という[2]バスク語グルジア語などのコーカサス諸語ウルドゥー語ヒンディー語パンジャーブ語パシュトー語などのインド・イラン語派ブルシャスキ語タガログ語オーストラリア諸語アメリカ・インデイアン諸語の一部、エスキモ一語など、おおよそ世界の4分の1におよぶ言語に能格構造が認められる[2]


注釈

  1. ^ アスタリスク * の付いている例文は、その言語で使うことができない(非文法的である)ことを示す。

出典

  1. ^ a b Dixon 1994: 6f.
  2. ^ a b c 八代隆政「ウルドゥー語とパシュトー語の比較研究 : 能格構造を中心として」言語と文化12,p88-114,2000-03-01,文教大学大学院言語文化研究科付属言語文化研究所
  3. ^ Dixon 1994: 10.
  4. ^ Dixon 1994: 12.
  5. ^ a b Dixon 1994: 13.
  6. ^ a b Dixon 1994: 14.


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