サカプルテック・マヤ語とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > サカプルテック・マヤ語の意味・解説 

サカプルテコ語

(サカプルテック・マヤ語 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/23 19:09 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
サカプルテコ語
話される国 グアテマラ
話者数 3,940人(2001年)[1]
言語系統
マヤ語族
  • キチェ・マム語群
    • 大キチェ語群
      • サカプルテコ語
言語コード
ISO 639-1 なし
ISO 639-3 quv
Linguist List quv Sakapulteko
Glottolog saca1238  Sacapulteco[2]
消滅危険度評価
Definitely endangered (UNESCO)
テンプレートを表示

サカプルテコ語(サカプルテコご、Sakapulteko[3])は、グアテマラキチェ県サカプラス英語版の3つの村を中心に話される言語。マヤ語族の大キチェ語群に属する。なおサカプラスではサカプルテコ語のほかにキチェ語も話される[4]

リチャーズによると、2001年の話者数は3,940人である。サカプルテコ語地域はキチェ語地域に囲まれた言語島をなす[1]UNESCO危機に瀕する言語の分類では「危険」(definitely endangered)とされる[5]

サカプルテコ語が独立した言語であることは、1970年代にテレンス・カウフマンによって報告された[6]。1981年にデュボワによって詳細な文法が記述された(関連文献を参照)。デュボワはまた1987年にサカプルテコ語の能格性情報構造に関する研究を発表し、マヤ語言語学に大きな影響を与えた[7]

サカプルテコ語はキチェ語と同様の22の子音と、長短それぞれ5つずつの母音(a e i o u aa ee ii oo uu)を持つ。強勢は語末の音節に置かれる[8]。ほかのマヤ語と同様に喉頭化子音を持ち、その多くは放出音だが、bʼは無声の入破音である。qʼも無声の入破音だが、語末では声門破裂音になることがある[9]。k kʼは後続する音によって口蓋化するが、その条件はかならずしも規則的でない[10]。jは語末では[h]になる[11]。nはp pʼの前で[m]、k kʼおよび他動詞と借用語の語末で[ŋ]になる[12]

脚注

  1. ^ a b Richards (2003) p.78
  2. ^ Hammarström, Harald; Forkel, Robert; Haspelmath, Martin et al., eds (2016). “Sacapulteco”. Glottolog 2.7. Jena: Max Planck Institute for the Science of Human History. http://glottolog.org/resource/languoid/id/saca1238 
  3. ^ グアテマラ・マヤ言語アカデミーによるつづり
  4. ^ Richards (2003) p.62
  5. ^ “Sakapultek”, UNESCO Atlas of the World's Languages in Danger, http://www.unesco.org/culture/languages-atlas/en/atlasmap/language-id-1828.html 
  6. ^ Kaufman (2015) p.9
  7. ^ Zavala Maldonado (2017) p.227
  8. ^ Mó Isém (2007) pp.36-67
  9. ^ Mó Isém (2007) pp.41-42,47-48
  10. ^ Mó Isém (2007) pp.49-54
  11. ^ Mó Isém (2007) pp.58-59
  12. ^ Mó Isém (2007) pp.64-65

参考文献

関連文献




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  サカプルテック・マヤ語のページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「サカプルテック・マヤ語」の関連用語

サカプルテック・マヤ語のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



サカプルテック・マヤ語のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのサカプルテコ語 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS