緑色人の生態
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/11/11 12:30 UTC 版)
ジョン・カーターが最初に出会ったサーク族の生態に従って説明する。主要な人物はタルス・タルカスとソラである。タルス・タルカスは勇猛な戦士で、カーターの無二の親友となり、サーク族の皇帝となった。ソラはカーターの養育係の女性であり、タルス・タルカスの娘。サークのライバルとなる部族はワフーン族である。緑色人は基本的に騎馬民族であり、遊牧民的な傾向も持ち合わせているが、定住するための都市も持っている(ただし廃墟の再利用である)。 卵生であり、生まれた時でも身長は1メートルから1.3メートルもある。肌は淡い黄緑色で、成長すると濃くなりオリーブグリーンとなる。男の方がより濃い。 親子関係は希薄である。赤色人は自らの手元に卵を置いて我が子の孵化を待っているようだが(少なくともデジャー・ソリスはそうしたし、彼女の住むヘリウムでは親子関係が明確である。カントス・カンの息子としてジョール・カントスが登場するように)、緑色人は卵を施設に集めておき、孵化する頃合いを見計らって来訪、子供の中から無作為に養子を選ぶ、というシステムを採用している。従って実の親子と知っている者は例外的である(カーターの「養母」役となったソラはこの例外の方であり、隠れて実母に育てられ、実父がタルス・タルカスだと知らされていた)。無論、この孵化施設の所在は秘匿されており、敵の部族や野生生物に発見され襲撃されると部族の存亡に関わる関わる一大事となる。もちろん、敵対部族の孵化施設を襲うのは、非常に有効な手段となる。なお、孵化には個人差があるので、早く生まれすぎると同族の迎えが来る前に餓死する羽目に陥る。一方、遅く生まれた方も生き延びる可能性は少ない。これを繰り返すことで孵化期の均一化を図っており、効率優先の面が伺える。 子供は養母の元で育てられ、男子は戦士として教育される。その中には剣技や銃の扱いはもちろん、8本足(4対)の馬(ソート)を乗りこなすことも含まれる。概して緑色人はテレパシーと腕力で馬にいうことを聞かせる傾向があり、サーク族でも虐待が常態化していたが、カーターにより「愛情を注ぐ」という方法を学んでいく。なおソートにも体毛はない。 銃に関しては長距離射撃の可能なライフルを所持しており、飛行船を撃墜することもあった(この時、捕虜になったのがデジャー・ソリスである)。 部族は互いに敵対しており、また赤色人への攻撃も日常的に行われている。好戦的な部族であるが、赤色人もたいてい戦争をしているか、決闘を楽しんでおり、火星人の傾向としては大差ないといえる。 女性は医術に優れており、彼女たちの秘術の冴えは、カーターの見たところ「死人も同然」の人物が「生き返った」ようである、と感嘆している。 ユーモアのセンスが著しく地球人と異なっており、笑うのは相手を殺す時だけである。
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