粉飾決算事件・詐欺事件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/21 13:48 UTC 版)
「てるみくらぶ」の記事における「粉飾決算事件・詐欺事件」の解説
破産手続開始時点で、2014年頃から粉飾決算をしていた疑いが持たれていた。 2017年11月6日に第1回の債権者集会がメルパルクホールにて行われ、元社長、申請代理人、破産管財人が出席。席上で元社長は2013年9月期からIATAの会員資格を守るために、決算時に費用の取り消しや架空利益を計上する方法によって粉飾決算を行うという手口で粉飾決算を行っていたことを認めたほか、破産管財人は2011年9月期並びに2012年9月期において逆粉飾決算を行い、2016年9月期決算においても、売上高117億7300万円、営業損失61億100万円、経常損失61億3000万円、純損失61億5600万円、143億2600万円の債務超過のところを、売上高194億8100万円、営業利益1億1800万円、経常利益8800万円、純利益4800万円、4億6000万円の資産超過と偽っていたことや、2014年9月期から債務超過に陥っていたことを明らかにした。 破産手続開始時点では、破産に至った理由を「円安による利益率の悪化、対面販売や添乗員の増員で人件費が増大していたことに加え、2015年春より新聞広告を開始したことから販管費負担が増加したことで同社の経営を圧迫し、資金繰りが悪化した」と当初は説明していたが、第1回の債権者集会において、破産に至った理由を改めて説明し「2017年2月時点で宿泊施設に対する債務が約5億6600万円あったこと、同年3月23日にIATAに支払うべき約3億7100万円の支払いが出来ず、宿泊施設や海外ランドオペレーターなどへの債務の支払の見通しが経たないことから破産手続開始決定に至った」と説明した他、元社長も2017年4月に破産していたことも明らかにした。 2017年11月8日に元社長ら幹部2人は警視庁に詐欺の容疑で逮捕された。容疑は、2016年6月から9月にかけて、虚偽の決算書類をメインバンクであった三井住友銀行に提出して誤信させ、航空機のチャーター代金などの名目で約2億円をだまし取った疑い。元社長ら元幹部2人は、同年11月28日に詐欺の容疑で再逮捕された。再逮捕の容疑は、2016年12月に、虚偽の決算書類を三井住友銀行に再度提出して誤信させ、航空機のチャーター代金などの名目で約2億円を再度だまし取った疑い。東京地方検察庁は同年12月19日に、元社長ら元幹部2人を詐欺などの罪で起訴した。山田ら元幹部2人は、2018年1月17日にも詐欺の容疑で再逮捕された。3度目の逮捕の容疑は、2017年1月から2月にかけて、虚偽の決算書類を東日本銀行に提出して誤信させ、航空機のチャーター代金などの名目で約1億5000万円をだまし取った疑い。 警視庁は、1回目の逮捕時に山田の自宅から約700万円や地金を押収しており、山田は2018年2月7日に破産法違反(詐欺破産)の容疑で再逮捕された。4度目の逮捕の容疑は、会社で保管されていた個人保有の現金約1千万円を持ち出して自らの財産を隠した疑い。 2018年7月20日、東京地方裁判所は「犯行の計画性、常習性は明白で手口も巧妙」として、元社長に懲役6年の実刑判決(求刑懲役8年)を言い渡した。同月30日、東京地方裁判所は元経理担当者にも懲役3年執行猶予5年を言い渡した。
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