管理上の諸問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 02:27 UTC 版)
外来種による被害 堀の水棲生物や、姫山樹林・城内の植物の植生で外来種の増加により在来種への影響や石垣を浸食するなど文化財への悪影響が出ている。 2016年5月、姫路城西側の中堀で特定外来生物のヌートリアが初めて発見されたが、水辺に穴を掘って巣を作る習性があることから、石垣の強度低下による崩落が懸念されており継続的に駆除されている。 禁止区域での釣り 堀での釣りは禁止されているにも関わらず釣りをしたり釣り糸などのゴミを放置する問題が起きている。 落書き 2009年までに、西の丸を中心とした城内に、人名などを掘り込む落書きが、100件以上発見された。いずれも、監視カメラからは死角となっていたという。姫路市では、落書きの上から着色して目立ちにくくする方法などを検討している。これらの落書きは、最終的には609ヵ所にも及ぶことが明らかとなり、姫路市では対策として、2010年4月以降、西の丸の「百間廊下」(重要文化財)への立入りについて、28部屋のうちの25室に柵とセンサーを設置し立入を禁止し、城内の監視カメラが増設された。 周辺の世界遺産区域内の樹木に対しても、多数の同様な落書きが発見されていることが判明している。姫路市では、「樹木にまでは手が回らない」として、調査などは行わないとしているが、この姿勢に対しては、「落書きを容認しているのと同じだ」と批判、心配する意見が強い。 ドローンの使用と衝突 姫路城以外にも文化財や祭りなどで無人航空機(ドローン)を使った撮影が行われ問題視されている。姫路城では2015年5月3日に未成年の少年がドローンを飛行させ任意同行を求められる事があった。また同年9月19日の早朝、姫路城の大天守の6階部分に、無人航空機(ドローン)が衝突しドローンは5階の屋根に落下した。ドローンの衝突の影響で窓枠の水切りの銅板に数ヵ所の損傷が発見され兵庫県警察では文化財保護法違反容疑で捜査を行っていたが、翌日には男性が出頭した。 また、2016年11月17日にも、大天守にドローンが衝突する事件があった。外国人観光客が操作していたものと見られている。
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