第78回メーデー
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「2007年の労働界」の記事における「第78回メーデー」の解説
連合東京メーデー連合系のメーデーは曜日の関係で4月28日(土曜日)に行われる。東京・代々木公園で行われた中央大会には、主催者発表で約4万2200人が参加する。「経営者は、低賃金で雇用の不安定な労働者を増やし、正社員には不払い残業や長時間労働を強いている。格差是正を求め力強く訴えよう」などとするメーデー宣言を採択。 連合の髙木会長は「働き方の格差が、所得の格差を生み、ワーキングプアを多数、生み出している。格差社会、二極化の是正に最低賃金の大幅な引き上げが強く求められている」となど、格差社会に関心が集まった。また来賓には、昨年に引き続き民主党の小沢一郎代表も出席し、他にも社民党の福島瑞穂党首や柳沢伯夫厚生労働大臣らも出席。 民主党の小沢代表は「安倍内閣の国民生活を無視した独善的な政治を許してはいけない。連合や野党と協力し参院選で与野党の逆転を実現する」、社民党の福島党首は「雇用の不安が心の不安につながっているのが日本の最大の問題点だ。労働組合と共に参院選をがんばる」などと訴える。 連合大阪メーデー連合の地方大阪メーデーは中央大会とは日程をずらし、5月1日(火曜日)に行われる。場所は大阪城公園で、主催者発表で約5万人が出席した。連合大阪の伊東文生会長が「経済は戦後最長の景気回復といわれるが、働くものの家計にまで波及的な効果があらわれていないのが現実」などと訴える。 全労連メーデー全労連系のメーデーは従来どおりの5月1日に全国369ヶ所で行われる。東京・代々木公園で行われた中央大会には、主催者発表で約4万2000人が参加する。坂内三夫議長は「ワーキングプアをなくし、貧困と格差を解消しよう。最低賃金の大幅な引き上げを勝ち取ろう」などと訴える。また格差社会だけでなく、護憲などにも言及した。 来賓には、日本共産党の志位和夫委員長や社民党の福島党首らが出席し、志位委員長は「戦争に無反省の勢力が憲法を変えて武力で海外にうって出る。美しい国どころか恐ろしい国づくりだ」、福島党首は「国民投票法案が成立すれば米国とともに世界で戦争する国ができてしまう」などと訴える。 また大阪では扇町公園で、主催者発表で約1万人が集まった。 その他 全労協系のメーデーは5月1日に行われる。中央大会は東京・日比谷公園で、主催者発表で約1万2000人が参加する。 フリーターや日雇い労働者などによる「自由と生存のメーデー」が、4月30日に東京・新宿区で行われ、約430人が参加する。社民党の福島党首も出席し、「これだけ多くの若者が参加するのは頼もしいが、それだけ彼らの生活はぎりぎりで、切実なんです」などと訴える。
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