第十管区海上保安本部
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| 海上保安庁 |
|---|
| 海上保安庁本庁 |
| 地方機構 |
| 教育機関 |
| その他 |
| 第十区海上保安本部 | |
|---|---|
|
第十管区海上保安本部
(鹿児島第2地方合同庁舎) |
|
| 創設 | 1962年1月1日 |
| 所属政体 | |
| 所属組織 | |
| 編制単位 | 管区海上保安本部 |
| 所在地 | 鹿児島県 鹿児島市 |
| 担当地域 | 熊本県 宮崎県 鹿児島県 太平洋 東シナ海 |
第十管区海上保安本部(だいじゅうかんくかいじょうほあんほんぶ)は、主に九州南部地方の東シナ海、八代海、太平洋ならびに熊本県、宮崎県、鹿児島県を管轄範囲とする、海上保安庁の管区海上保安本部の一つである。
略称は十管(十管本部と称呼することもある)、英語表記は10th Regional Coast Guard Headquarters。本部は鹿児島県鹿児島市東郡元町にあり、下部組織として5つの海上保安部、8つの海上保安署・分室、航空基地1カ所を有する。
特徴
第十管区管内には900あまりの離島が点在し、広大な管区を有する。そして、住民の生活に船舶が欠かせない。温暖な地であるため、ダイビングや釣りなどのマリンレジャーやマリンスポーツも盛んであり、これらに関わる海難事案が多い為、海難救助業務に力を入れている。
その一方で、日本から東南アジア諸国へと向かうシーレーン航路でもあり、中華人民共和国の船舶や艦艇が太平洋に出るために通らなければならない国際海峡である大隅海峡もある。九州南西海域工作船事件が起きた地でもあるため、警備業務の体制を拡充している。管区内には川内原子力発電所もある。
十管関連年表
- 1962年1月1日:第十管区海上保安本部を新設 管轄地域は第七管区海上保安本部より分割された熊本県・宮崎県・鹿児島県および周辺海域(有明海を除く)
- 2007年(平成19年)4月1日:名瀬海上保安部が奄美海上保安部に、油津海上保安部が宮崎海上保安部に、牛深海上保安署が天草海上保安署に、山川海上保安署が指宿海上保安署にそれぞれ改称
- 2010年(平成22年)4月1日:細島海上保安署が日向海上保安署に改称
- 2016年(平成28年)10月1日:鹿児島海上保安部の下部機関として種子島海上保安署を新設
- 2024年(令和6年)10月1日:鹿児島航空基地の下部組織として七ツ島運航支援センターを、鹿児島海上保安部の下部組織として鹿児島港燃料給油施設の運用を開始
組織
- 第十管区海上保安本部(鹿児島県鹿児島市:鹿児島第2地方合同庁舎)[1]
主な保有船艇・航空機
巡視船・巡視艇
令和7年4月現在、巡視船16隻、巡視艇13隻、計29隻を保有しているが、主要なものを以下に挙げる。[2]
2016年(平成28年)12月の海上保安体制強化に関する関係閣僚会議決定に基づき
2019年(令和元年)からヘリコプター搭載型大型巡視船2隻「しゅんこう(PLH-42)」「れいめい(PLH-33)」を鹿児島海上保安部に配備し
代わりに「おおすみPLH-03」を第三管区海上保安本部横浜海上保安部へ配備転換された[3]。
その後も南西諸島警備の後方拠点として、鹿児島海上保安部には大型巡視船が続々と配備され2025年10月末時点で、全国最多の6隻のPLHが配備されている。
- PLH-33 れいめい ヘリコプター1機搭載型 - 鹿児島海上保安部
- PLH-34 あかつき ヘリコプター1機搭載型 - 鹿児島海上保安部
- PLH-34 しきしま ヘリコプター1機搭載型 - 鹿児島海上保安部
- PLH-42 しゅんこう ヘリコプター2機搭載型 - 鹿児島海上保安部
- PLH-43 あさなぎ ヘリコプター2機搭載型 - 鹿児島海上保安部
- PLH-44 ゆみはり ヘリコプター2機搭載型 - 鹿児島海上保安部
- PL-202 おおすみ - 鹿児島海上保安部
- PL-204 あまみ - 奄美海上保安部
- PL-52 あかいし 高速高機能型巡視船 - 鹿児島海上保安部
- PL-07 さつま 救難強化巡視船 - 鹿児島海上保安部
- PL-67 あまぎ - 奄美海上保安部
- PL-69 こしき 警備実施強化巡視船 - 鹿児島海上保安部
| 所属 | 巡視船 | 巡視艇 | その他 | ||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| PLH / PL | PM | PS | PC | CL | |||
| 管区本部直轄 | 測量艇 さくらひびき(HS32) |
||||||
| 熊本海上保安部 | あそぎり(PC101) | ひごかぜ(CL124) | 監視取締艇 へらくれす(SS72) |
||||
| くまかぜ(CL91) | |||||||
| なつかぜ(CL102) | |||||||
| 宮崎海上保安部 | くにみ(PS16) | さつき(CL119) | |||||
| 日向海上保安署 | しろかぜ(CL156) | ||||||
| ほこかぜ(CL157) | |||||||
| 鹿児島海上保安部 | しきしま(PLH31) | さつかぜ(CL01) | |||||
| れいめい(PLH33) | |||||||
| あかつき(PLH34) | |||||||
| しゅんこう(PLH42) | |||||||
| あさなぎ(PLH43) | |||||||
| ゆみはり(PLH44) | |||||||
| おおすみ(PL202) | |||||||
| あかいし(PL52) ヘリ甲板付高速高機能 |
|||||||
| さつま(PL07) 救難強化 |
|||||||
| こしき(PL69) 警備実施等強化 |
|||||||
| 指宿海上保安署 | うけゆり(CL152) | ||||||
| 喜入海上保安署 | さくらかぜ(CL158) | ||||||
| 志布志海上保安署 | りんどう(CL02) | ||||||
| 種子島海上保安署 | たかちほ(PS17) | ||||||
| 串木野海上保安部 | とから(PM21) | るりかぜ(CL151) | |||||
| 奄美海上保安部 | あまみ(PL204) | かいもん(PS204) | |||||
| あまぎ(PL67) | |||||||
| 古仁屋海上保安署 | いそなみ(PC122) | ||||||
航空機
十管は固定翼機2機、回転翼機12機を保有している。2024年10月より七ツ島運航支援センターが設置されたことで、鹿児島海上保安部所属のヘリコプター搭載型巡視船に搭載のヘリコプターは全て、各船から七ツ島運航支援センターでの一括管理となり、各巡視船の運用に合わせてその都度派遣されることとなった。
| 所属 | 通称(機型番号) | 機体記号 | 機種 |
|---|---|---|---|
| 鹿児島航空基地 | うみつばめ1号(MA951) | JA8951 | サーブ 340 |
| うみつばめ2号(MA952) | JA8952 | ||
| うみたか1号(MH805) | JA6805 | スーパーピューマ 332 | |
| うみたか2号(MH806) | JA6806 | ||
| まなづる1号(MH976) | JA976A | アグスタ 139 | |
| まなづる2号(MH977) | JA977A | ||
| 七ツ島運航支援センター | なべづる1号(MH693) | JA693A | スーパーピューマ 225 |
| なべづる2号(MH694) | JA694A | ||
| はやたか(MH695) | JA695A | ||
| あおわし(MH696) | JA696A | ||
| おおたか1号(MH698) | JA698A | ||
| おおたか2号(MH699) | JA699A | ||
| ゆみわし1号(MH700) | JA700A | ||
| ゆみわし2号(MH701) | JA701B |
脚注
- ^ “第十管区の概要”. 第十管区海上保安本部. 2025年4月9日閲覧。
- ^ “第十管区海上保安本部 船艇・航空機”. 第十管区海上保安本部. 2025年4月9日閲覧。
- ^ 新造巡視船の就役等について
外部リンク
- 第十管区海上保安本部のページへのリンク
