第四部『巡礼者たち』
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/02/18 09:31 UTC 版)
游子は山賀が駒田を自分のもとで「勉強」させ、父親の代理として玲子の施設を訪れていることを知る。浚介は游子を家に誘い、ケートクやその家族・友人たちと交流を楽しむ。そのとき、害虫駆除の薬剤の臭いを嗅いだ浚介は、似た臭いが麻生家の現場にあったことを思い出し、馬見原に連絡する。馬見原は害虫駆除業者が事件に関わった可能性を追う。馬見原は大野についても椎村に調査させるが、その結果、大野が山賀と元夫婦であり、過去に息子の香一郎を殺害し服役した過去を持つことを知る。 游子は山賀が開く「家族の教室」を見学に訪れ、大野と出会う。駒田、そして希久子を含めた家族関係の悩みを抱えた人々の集まりでは、参加者が互いの悩みを告白し合っていたが、游子は山賀への反発心から集まりの和を乱してしまい、駒田に追い出されてしまう。浚介は亜衣のもとを訪れ相談に乗りたいと手を差し伸べるが、亜衣は過食行動に走り電話相談に暴言を吐く。亜衣は学校でもいじめを受けるようになり、倒れてしまい不登校になる。綾女の元には油井が近づき、馬見原の家庭のことを伝えて復縁を迫り、周囲の人々への危害をほのめかして彼女を犯す。 馬見原は大野のもとを訪れるが、それをきっかけに駒田は玲子を連れて逃走し、たびたびの誤解から游子を責め、あげく恐喝する。さらに性的暴行を加えようとした駒田に反撃した游子は彼の持つ刃物に刺され重傷を負う。馬見原は大野の事件を調べるため休暇を取り四国へ行くが、佐和子にせがまれて同行を許す。馬見原が裁判資料や、服役前後の大野の行動を調べると、大野夫妻は教育者として家庭の悩み相談を受けていたが、反面優等生として育っていた香一郎が恐喝を受けていることなどに気付かず、不登校と家庭内暴力に走るようになった彼を殺害したことを知る。その間、佐和子はお遍路の人々に出会い、彼らへの「お接待」のボランティアに参加し充実した時間を過ごす。その経験を経て勲男の死以来の自分の心を見つめ直した佐和子は、夫に離婚を申し出る。戸惑う馬見原は改めて妻との関係を考え直すが、綾女のことで研司が助けを求めて電話を掛けてきたために、家族で話し合う約束を破り佐和子を一人で家に帰してしまう。佐和子は落ち込みの中で飲み忘れた薬を一度に飲み、妄想にとらわれ徘徊する。
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