第一章「過ぎ去りし日々」《Volume 1『DAYS GONE BYE』》
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田舎町の警察官リック・グライムズは職務中に撃たれ、昏睡状態に陥る。どれほど気を失っていたのか、目を覚ましてみると病院内には人気がない。それどころか、動き回る死体で廊下はあふれ返っている。外に出ても状況は変わらず、荒廃しきった景色の中で、死体が蠢いている。 リックは、妻と息子の姿を求めて自宅へ戻る。だが、そこももぬけの殻となっていた。絶望する彼の頭を一撃するスコップ。気がつくと、黒人親子の姿がある。付近に残った唯一の生存者、モーガンとデュエイン親子だった。ゾンビと勘違いしたデュエインが、リックを殴り倒したのだった。 ゾンビの大発生と、社会システムの崩壊。その経緯を聞かされるリック。付近の住民たちは、最も近い大都市であるアトランタへの避難を指示されたのだと言う。ならば妻子もまたそこにいるに違いないと考える。 まずは勤務先であった警察署へ行き、武器を集め、車両を調達する。その土地に残ると言うモーガン親子と別れ、リックはひとりアトランタへ向かう。だが、ようやくたどり着いた街は、完全にゾンビの支配下にある。 危ういところで、ひとりの若者グレンに命を救われるリック。その手引きによってからくも脱出し、生存者たちの住むキャンプ地へ案内される。すると、そこには妻であるローリと息子のカール、そして元同僚の親友シェーンの姿があった。アトランタ入りに一歩遅れた人間たちが郊外に留まり、野営を続けていたのである。再会を喜び合う三人の姿を、なぜかひとりシェーンだけが複雑な表情で見守る。 仲間に迎え入れられたリックは、アトランタ市内からの武器調達を提案し、グレンと共に出発する。死体の腐臭を身体に染み付かせれば、ゾンビたちの目を欺き、市中深く侵入することができるのではないか、というのがリックの考えであった。 果たして、目論見は的中する。襲われることなく、ゾンビたちのただなかを鉄砲店にたどり着く。用事を済ませたところで、雨が降り始める。雨は臭いを洗い流し、たちまちゾンビが襲いかかる。だがふたりは、ふたたび危ういところで難を逃れる。 武器の揃ったキャンプ地では射撃練習がはじまり、仲間のひとりであるアンドレアが意外な才能を見せる。 一方で、野営地には冬が迫り始める。一行は、同じ土地に留まるか、移動を開始するかの判断を迫られる。リックは、救援部隊が来ることはないと判断し、危険な大都市近郊離脱を主張する。シェーンは、その悲観的な考えを否定し、あくまで留まるべきだと言い張る。そうした議論においても、奇妙に感情的になるシェーンを、リックはいぶかしげに見つめる。 しばらくの間判断は保留されるが、ある晩、キャンプ地はゾンビの大群に襲われる。アンドレアの妹エイミーが命を落とし、機械工のジムが負傷する。腕を齧られたジムは徐々に容態を悪化させ、同じように命を落とした家族に合流すべく、ゾンビになることを自ら選択する。 この事件を契機に、シェーンとの間でくすぶっていた議論が再燃する。激しい口論となり、シェーンは感情を爆発させる。リックさえ戻らなければすべてうまくいっていたのだと喚き散らすシェーン。だが、手にした銃をリックに向けたところで、一発の銃声と共に斃れる。父の身の危険を察知したカールが、シェーンを撃ち倒したのであった。
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