研究の広がりと研究姿勢
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/02 04:25 UTC 版)
研究業績として、紫綬褒章受章の2015年時に論文は795件、国際会議の発表は1250件に及んだ。研究領域は大規模システムからマイクロ・ナノテクノロジーに及び、マルチスケールロボティクスを提唱した。研究テーマの選定に対して「実用一辺倒だけでなく、「実用性(と思えるところ)」と「基礎性(長続きするところ)」が大切」とし、企業とロボットを研究開発する際にも「1台作って「終わり」ではなく、それから、その問題点を見い出し、整理し、体系化することが重要」と説く。 福田はメンテナスロボットの開発時に同じ設計を何度も繰り返すことからモジュラーロボット、自己組織化ロボットの研究を開始。「動的再構成可能ロボットシステムに関する研究」という学会発表は100報を超え、2000年に第111報に及んだ。2003年にはモジュラーロボットの研究情勢について、「現実の問題を理解し、ハードウェアの伴った良い理論的研究が少ない」「ハードウェア的に不可能な仮定の下に、いくら良い理論を作ってもしょうがありません」と記している。 学会発表について「相手を納得させることのできる発表をした後、質問が飛びかい、発表後も、質問者が来て討議し、次回の論文招待等のおさそいを受ける程、用意周到に準備することが次の「自信」をつけるポジティブフィードバックとなりうる」と説く。また、日本人は論理的な批判ではなく人間性を批判しているように受け止めることが多いと指摘し、2019年のインタビューでは「国内会議で質問する際にはあまり嫌がられないように気を使っている」と語っている。
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