石山寺縁起絵巻
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石山寺縁起絵巻(いしやまでらえんぎえまき)とは、石山寺の創建と、本尊の観世音菩薩の霊験あらたかな功徳の数々を描き表した寺社縁起絵巻。全7巻、計33段。石山寺蔵、重要文化財。1巻から3巻は、正中年間頃の鎌倉時代末に、『春日権現験記絵』の作者・高階隆兼率いる高階派の工房で描かれたと見られる。しかし、紆余曲折を経て全7巻が完成したのは、500年近くたった1805年頃である(後述)。石山寺の歴史や信仰だけでなく、当時の貴族や庶民の生活を窺える点でも貴重な史料であり、教科書などの図版としてもしばしば用いられる。
- ^ 梅津次郎「石山寺繪考」『美術史』六、美術史学会、1952年。同「石山寺縁起繪」『日本絵巻物全集 第22巻 石山寺縁起絵』 角川書店、1966年。
- ^ 吉田友之 「『石山寺縁起繪』七巻の歴程」『日本絵巻大成18 石山寺縁起 石山寺縁起』 中央公論社、1978年、pp.101-103。
- ^ 相澤正彦 「石山寺縁起絵巻第四・五巻の絵師について」(村重寧先生 星山晋也先生古稀記念論文集編集委員会編 『日本美術史の杜』 竹林舎、2008年9月、pp.217-223。
- ^ 宮島新一 『 土佐光信と土佐派の系譜』 至文堂〈日本の美術247〉、1986年12月。同『宮廷画壇史の研究』 至文堂、1996年2月。
- ^ 高岸輝 『室町王権と絵画 ─初期土佐派の研究』 京都大学出版部協会、2004年3月、p.329。
- ^ 相見香雨「石山寺縁起修顚末」『美之国』1934年、p.399。
- ^ 磯崎康彦, 「松平定信と谷文晁 : 谷文晁、「石山寺縁起絵巻」巻六と七を補完す」『福島大学人間発達文化学類論集』 10巻 p.107-116 2009年 , 福島大学人間発達文化学類, ISSN 18803903
- 1 石山寺縁起絵巻とは
- 2 石山寺縁起絵巻の概要
- 3 参考資料
石山寺縁起絵巻
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石山寺蔵。重要文化財。高階隆兼の筆と伝わる。観音霊場として名高い近江国石山寺の由来、霊験を描いた縁起絵で大和絵の代表といわれる。7巻33段のうち鎌倉時代の作品は巻一・二・三の3巻のみである。
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