異型リンパ球が見られる疾患
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/20 13:36 UTC 版)
「異型リンパ球」の記事における「異型リンパ球が見られる疾患」の解説
異型リンパ球そのものは非特異的な所見であり、その存在自体が、即、病的ということではない。健常人でも白血球の1 %以下程度の異型リンパ球は見られることがあり、小児では5 %前後になることがある。 成人で多数の異型リンパ球が見られるのはウイルス感染症が多い。異型リンパ球が白血球の10 %以上なら、伝染性単核球症(EBウイルス)やサイトメガロウイルスの初感染を疑う(単核球症候群)。急性HIV感染症でも伝染性単核球症様の症状と異型リンパ球が見られることがある。 ウイルス感染以外にも、下の表に示したように、様々な感染症、アレルギー、など、免疫系が刺激される病態で異型リンパ球が出現することがある。 異型リンパ球が見られる病態ウイルス感染EBウイルス、サイトメガロウイルス、HIV、A型肝炎、風疹、流行性耳下腺炎、突発性発疹、単純ヘルペス、出血熱、アデノウイルス、デング出血熱、インフルエンザ、水痘、帯状疱疹、風疹 細菌感染Q熱、リステリア、リケッチア痘、梅毒、マイコプラズマ肺炎、結核 原虫感染トキソプラズマ 薬物・毒物有機ヒ素剤、鉛、ヒダントイン、トリニトロトルエン、パラアミノサリチル酸(PAS)、フェノチアジン、ジメチルフェニルスルフォン(ダプソン) 内分泌疾患ストレス (エピネフリン)、汎下垂体機能低下症、アジソン病、糖質コルチコイド欠損症、甲状腺機能亢進症 自己免疫疾患・免疫不全関節リウマチ、特発性血小板減少性紫斑病、全身性エリテマトーデス、自己免疫性溶血性貧血、無ガンマグロブリン血症、ギランバレー症候群、重症筋無力症、急性散在性脳脊髄炎、癌性ニューロパチー 悪性疾患ホジキン病 その他サルコイドーシス、還流後症候群(人工心肺使用後)、放射線照射、予防接種、拒絶反応(腎移植)
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