用途・構造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/24 16:17 UTC 版)
ホッパ車の一種であり、基本的にはホッパ車と同じ構造をしているが、大量に使用していたこと、積荷の石炭の比重がホッパ車が主に扱う砕石(鉱石)に比べ小さい(砕石1.09、石炭0.8)こと、そしてホッパ車よりも先に開発された事などから管理上、ホッパ車とは別格に位置づけられていた。塗色は黒色に塗られている。 なお、ホッパ車との違いとしては積荷の設計比重が異なるため石炭車のほうが積荷体積が大きく取れるように設計されており、またそれに伴う重心の上昇に対応した設計になっている点が挙げられる。 また九州地区と北海道地区では車両構造が大きく異なっている事も特色といえよう。これは北海道は大規模な運炭をしているのに狭軌で寒冷な気候のため、底開き式では開口部(線路の間に落とす構造上軌間が上限)が十分とれず、また下部に開口部があると凍結で詰まる原因になることから欧州の一部で見られた側開き式の車両を大型ボギー車にしたものでボギー車で側面から排出を行い、海外の石炭車にもそのまま同じものは見当たらない独自色の強いものになっている。それに対し、運炭規模が比較的小さい九州はドイツ型を手本に九州地区では二軸車で車両中心部の底面から排出する車両を使用し、石炭車から排出を行う施設も大きく異なり、石炭産業終焉までその施設を使用していたためである。
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