生物相の変化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/15 05:25 UTC 版)
1940年以前に生息していたとされる主な魚類は、クニマス、ヒメマス(十和田湖より移入)、ウグイ、アメマス、ギギ、イワナ、コイ、ナマズ、ウナギ。 1940年の玉川悪水導入は魚類だけでなく、動物性プランクトンの分布相にも変化を与えている。魚類は酸性に強いウグイが残り、酸性に弱いサケ科魚類やコイは確認されなくなった。一方、残存したウグイは優占種となったことで大型化した。 1948年の調査では、ウグイ、アメマス、ギギの生息が報告されている。生息が確認できなくなった魚類(サケ科魚類、コイ、ウナギ)の中には田沢湖の固有種であったクニマスも含まれており、開発によって絶滅したと長年にわたって扱われてきた。1995年から1998年にかけて、当時の田沢湖町の観光協会が「深湖魚国鱒を探しています」というキャンペーンを多額の懸賞金を懸けて実施したが、クニマスは発見されなかった。しかし2010年(平成22年)になって、山梨県の西湖で過去に試験的に卵が放流されており現在も生存していることが確認され、「クニマス再発見」の一大ニュースとなった。これがきっかけで、2011年(平成23年)11月に西湖との姉妹湖提携が行なわれた。クニマスの里帰りも計画されているが、前述の水質悪化が改善されておらず実現していない。 2017年7月1日、西湖を所管する山梨県から借り受けたクニマスやヒメマスを展示する「田沢湖クニマス未来館」が湖畔に開館した。 「クニマス」を参照 中和対策実施後の生息魚類は、ウグイ、コイ、ギンブナ。
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