現代論理学の時代
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/01 09:41 UTC 版)
現代論理学の発展は大きく五つの時期に分けられる: ライプニッツから1847年までの胎動期、この時期には論理演算という発想が、特にライプニッツによって議論され発展したが学派が形成されることはなく、孤立した断続的な試みがなされては放棄され、あるいは無視された。 ブールの解析からシュレーダーの『講義集』(独:Vorlesungen)までの代数の時代。この時期には現代論理学の実践者が増加し、発展が大きく継続するようになった。 フレーゲの『概念記法』からラッセルとホワイトヘッドの『プリンキピア・マテマティカ』までの 論理主義者の時代。この時期は、全ての数学的・科学的談話の論理を一つの統一された体系にまとめ上げることを狙いとし、全ての数学的真理が論理的であるということ根本的原理として非論理的な語法を認めない論理主義者によって支配されていた。主な論理主義者にはフレーゲ、ラッセル、初期のヴィトゲンシュタインがいる。この時代の頂点となるのは、初期の発展の障害となっていた二律背反の徹底的な考察が行われ、解決が試みられた『プリンキピア・マテマティカ』である。 1910年代から1930年代までのメタ数学の時代、ヒルベルトの有限主義体系やレーヴェンハイムおよびスコーレムの非有限主義的体系においてメタ論理学の発展がみられ、さらにゲーデルおよびタルスキの著作の中で論理学とメタ論理学が組み合わされた。1931年に発表されたゲーデルの不完全性定理は論理学の歴史における最大の業績の一つである。1930年代後半にはゲーデルは集合論的構成可能性の理論を発展させた。 戦後論理学の時代、数理論理学が相互に関係するが離れている4つの研究領域、モデル理論、証明論、計算可能性理論、そして集合論に分かれ、その概念・方法が哲学に影響し始めた。
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