無為法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/17 03:40 UTC 版)
無為法(むいほう,梵: a-saṃskṛta-dharm)とは常住法[1]、すなわちサンカーラではない法をさす仏教用語。仏教は一切法(sabba-dhamma)を、無為法と有為法に明確に二分して、両者を全く異質なカテゴリーとして扱う[2][3]。
注釈
- ^ 何等為無為法?所謂:虚空、涅槃、数縁滅、非数縁滅、十二縁起及法界。(cbeta、T09n0278_012、[0476a01] )
出典
- ^ a b 舟橋水哉、et al.「倶舎論に於ける世親の諸法観」『佛教研究』第3巻第3号、1922年、32-47頁、NAID 120006332924。
- ^ a b 中村・三枝 2009, p. 179.
- ^ 藤田 正浩「原始仏教における縁起と一切法」『印度學佛教學研究』第33巻第1号、1984年、274-277頁、NAID 130004025061。
- ^ 椎名六郎、et al「無為法の観念」『佛教研究』第2巻第1号、1921年、82-119頁、NAID 120006383672。
- ^ a b 岩波仏教辞典 1989, p. 778.
- ^ a b c d e f 宮下晴輝「非択滅無為」『佛教学セミナー』第49巻、1989年、45-62頁、NAID 120006724128。
- ^ a b c 櫻部 1981, p. 27.
- ^ 櫻部 1981, p. 197.
- ^ 櫻部・上山 2006, p. 109、142、索引頁「仏教基本語彙(1)~(10)」.
- ^ 中村 2002, p. 171.
- ^ 中村 2002, p. 174.
- ^ a b 荘 崑木「世親『五蘊論』の無為法について」『印度學佛教學研究』第62巻第2号、2014年、946-942頁、NAID 110009807173。
- ^ 水野 1962, p. 9.
- ^ 横山 1976, p. 101.
- ^ a b c 中村 2002, p. 191.
- ^ a b 中村・三枝 2009, p. 178.
(2)無為法
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(むいほう、梵: asaṃskṛta dharma、アサンスクリタ・ダルマ)(3) 虚空(こくう)(梵: ākāśa、アーカーシャ) - 物の存在する場所としての空間 。 択滅(ちゃくめつ)(梵: pratisaṃkhyānirodha、プラティサンキヤーニローダ) - 正しい知恵による煩悩の止滅。苦集滅道の四諦のうち「滅」のこと。また、涅槃のこと。「択」とは法に対して正しい弁別判断をなす洞察力のこと。(詳細は涅槃#解釈を参照) 非択滅(ひちゃくめつ)(梵: apratisaṅkhyānirodha、アプラティサンキヤーニローダ) - 正しい知恵によらない法の止滅。二心の併起を認めない(下記節「説一切有部における法、心の性質」を参照)ために考えられる特異なダルマ。(詳細は「非択滅」を参照)
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