溶解度と塩基強度とは? わかりやすく解説

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溶解度と塩基強度

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/01 03:59 UTC 版)

水酸化物」の記事における「溶解度と塩基強度」の解説

金属イオン電荷小さくイオン半径大きアルカリ金属水酸化物は、イオン間の静電気力小さため水対す溶解度大きく、かつ強塩基である。しかし電荷2価のものでは比較イオン半径大きアルカリ土類金属水酸化物幾分溶解するが、その他の重金属水酸化物では溶解度小さく塩基としても弱い。これは静電気力増大し、かつd軌道電子などの影響より金イオン水酸化物イオン間の結合共有結合性帯びるためである。3価の水酸化物ではより共有結合性強くなり、溶解度はさらに小さく塩基としても弱い。 水酸化物溶解度積と、水酸化物共役酸相当する水和金属イオン酸解離定数との間には相関関係見られる水酸化物化学式溶解度積水和イオン水和イオンpKa水酸化カルシウム Ca ( OH ) 2 {\displaystyle {\ce {Ca(OH)2}}} 5.5×10−5 Ca2+ 12.7 水酸化マグネシウム Mg ( OH ) 2 {\displaystyle {\ce {Mg(OH)2}}} 1.2×1011 Mg2+ 11.4 水酸化マンガン Mn ( OH ) 2 {\displaystyle {\ce {Mn(OH)2}}} 2.9×1013 Mn2+ 10.6 水酸化鉄(II) Fe ( OH ) 2 {\displaystyle {\ce {Fe(OH)2}}} 1.5×1016 Fe2+ 9.5 水酸化亜鉛 Zn ( OH ) 2 {\displaystyle {\ce {Zn(OH)2}}} 4×1017 Zn2+ 9.0 水酸化銅(II) Cu ( OH ) 2 {\displaystyle {\ce {Cu(OH)2}}} 1.9×1020 Cu2+ 7.3 水酸化ランタン中国語: 氢氧化镧) La ( OH ) 3 {\displaystyle {\ce {La(OH)3}}} 5.2×1020 La3+ 9 水酸化アルミニウム Al ( OH ) 3 {\displaystyle {\ce {Al(OH)3}}} 5×1033 Al3+ 5.0 水酸化鉄(III) Fe ( OH ) 3 {\displaystyle {\ce {Fe(OH)3}}} 2.5×1039 Fe3+ 2.2 水酸化物溶解平衡は以下の式で表され難溶性のものでも酸性水溶液では水酸化物イオン消費され平衡右辺偏るため溶解する。また溶解度積小さな水酸化物形成する金属イオン水溶液ではよりpHが低い水溶液からでも水酸化物沈殿する。 M ( OH ) n   ⇄   M n +   + n OH − {\displaystyle {\ce {M(OH)_{\mathit {n}}\ \rightleftarrows \ M^{{\mathit {n}}+}\ +{\mathit {n}}OH^{-}}}} 水酸化物には強塩基性の水溶液対し溶解度増大する両性水酸化物呼ばれるものが存在し水酸化アルミニウムおよび水酸化亜鉛などはこの性質著しいが、これは水酸化物対しより高次水酸化物イオン配位起こりヒドロキシ錯体形成することによるもので、程度違いはあるものの多く水酸化物一般的に見られる現象である。 M ( OH ) n   + m OH −   ⇄   M ( OH ) n + m m − {\displaystyle {\ce {M(OH)_{\mathit {n}}\ +{\mathit {m}}OH^{-}\ \rightleftarrows \ M(OH)_{{\mathit {n}}\mathrm {+} {\mathit {m}}}{}^{\mathit {m-}}}}}

※この「溶解度と塩基強度」の解説は、「水酸化物」の解説の一部です。
「溶解度と塩基強度」を含む「水酸化物」の記事については、「水酸化物」の概要を参照ください。

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