注目される検出例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/12 16:39 UTC 版)
美沢2遺跡(中期前葉、竪穴式、北海道苫小牧市)…同様の住居跡はその後北海道内では早期から後期にかけて多数存在することが確かめられている。 近野遺跡(前期、竪穴式、青森県青森市)…三内丸山遺跡に南接し、それとの関連が考慮される遺跡。 鳩岡台遺跡(前期、竪穴式、岩手県北上市)…複数の地床炉が一線に並ぶ超大型住居跡。 上ノ山II遺跡(前期、竪穴式、秋田県大仙市協和)…中央に広場があり、その周りにロングハウス系の超大型住居だけが環状に多数並ぶというきわめて特異な構造をもつ集落遺跡である。炉は地床炉である。 池内遺跡(前期、竪穴式・平地式、秋田県大館市)…多数の竪穴住居とロングハウス系の掘立柱建物とが同時存在し、台地上を北より、東西方向に長軸をもつ竪穴住居、東西方向に長軸をもつ掘立柱建物、南北方向に長軸をもつ掘立柱建物、南北方向に長軸をもつ竪穴住居が整然と並び、集落構造の計画性が指摘できる貴重な調査事例。 不動堂遺跡(中期、竪穴式、富山県朝日町)…1973年(昭和48年)に発掘された19棟の竪穴住居のうち第2号住居跡は、超大型建造物発見の最初。長径17メートル、短径8メートル、広さ約120平方メートルで畳70枚ほど敷ける。当時の竪穴住居が直径5メートル程度のものであるのに比べればまさに大規模建物といえる。このような大規模竪穴住居は県西部でも見つかっている。埋甕を併設する炉(石組土器埋設炉)が2基あり、その中間に小柱穴が3本並び、さらに炉の形態が一方は円形石組、一方は方形石組になっていることで注目された。建物内部が二分されているだけでなく、異なる2つの集団の共存が指摘できる貴重な発見である。この遺跡が、現在では大型建物の南端になる。 加賀原遺跡(中期、神奈川県横浜市都筑区)…1970年(昭和45年)の調査で、長径10メートル以上の平面小判形の大型建物1棟を検出。 小丸遺跡(別称「池辺14遺跡」、後期、平地式、神奈川県横浜市都筑区)…1975年(昭和50年)~1976年(昭和51年)の調査で、全国で初めて縄文の掘立柱建物の存在が確認された遺跡。また「超大型」とは呼べないが、「核家屋」と呼ばれる集落内の長(オサ)の住居の可能性が指摘される大型平地式建物が検出されたことで注目される。1つの集落で建物の形態の多様性がみられることも特徴的な遺跡である。
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