民生用火炎放射器
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/27 20:13 UTC 版)
灯油やカセット式コンロなどに使用される液化天然ガスのボンベを燃料とし、数cmから数十cmの炎を噴射するものが市販されている。これは除草バーナーや草焼きバーナー、グラスバーナーなどと呼ばれ、庭や畑などの雑草や害虫を焼却するのに用いられる。軍事用のような水平噴射ができないよう、筒が下向きでなければ噴射を止める安全装置が組み込まれていることも多い。多くは噴射力に燃料ガス自体が気化膨張する際の圧力や、液体燃料では燃焼熱を利用して気化させた圧力を利用するため、別途加圧材の供給を不要としている。代わりに多量の燃料油を噴射できる圧力は得られず、これらが放射するのは燃えるガスの噴流であり、着火したゲル状の燃料(命中後もナパーム同様まとわりつくように燃え続ける)を放射する軍用のものほどの威力はない。映画などの劇中に登場する架空の火炎放射器は、軍用ほど危険ではない液化ガス式のものが多く見られる。 また、冬季に大量の雪が降る国や地方では、火炎放射器が融雪に用いられたことがある。日本においては、三八豪雪の際に災害派遣により出動した自衛隊が火炎放射器で消雪活動を試みたが、大きな成果はあげられなかった。(前述) アメリカは一般市民が火炎放射器を所有できる。連邦法および一部の州では、火炎放射器の所有にまったく規制がなく、通信販売でも自由に購入が可能である。カリフォルニア州などでは地元の消防署長の許可を得る必要があり、違反した場合には1年以下の懲役、または1万ドル以下の罰金が科せられる。 CNNの報道では、現在、アメリカには2億7,000万本の民間用火炎放射器がある[要出典]。主な用途は農業や整地のための除草用であるという。
※この「民生用火炎放射器」の解説は、「火炎放射器」の解説の一部です。
「民生用火炎放射器」を含む「火炎放射器」の記事については、「火炎放射器」の概要を参照ください。
- 民生用火炎放射器のページへのリンク