民生用機
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/08 07:07 UTC 版)
「デンスケ (録音機)」の記事における「民生用機」の解説
ソニーは、民生用の可搬型録音機にも「デンスケ」の名称を冠して一般消費者への展開を図った。業務用機材にならい、野外録音に特化した民生用商品群で、業務用ブランドということを意識したセミプロないしハイアマチュア向けのスペックを備えていた。 1973年に発売された、コンパクトカセットを用いた携帯型ステレオテープレコーダー「カセットデンスケ」TC-2850SDで民生機でデンスケの名称を使用し、「おもてに飛び出すデッキメカ」のキャッチコピーで宣伝された。 折しも1970年代前半の、日本全国各地で蒸気機関車が営業運転を終了したことによるSLブームの高まりと相まって、鉄道ファンの間に「ナマロク(生録音)ブーム」をもたらし、それまでの鉄道写真撮影だけでなく、鉄道の「音」を記録に残すという新しい鉄道趣味のジャンルを開拓した。鉄道の「音」を録音する趣味は、近年では「撮り鉄」に掛けて「録り鉄」などと呼ばれるが、「デンスケ」のようなコンパクトカセットレコーダーの開発がこうした趣味の広がりを可能にしたのである。 他に、エルカセットのEL-D8、オープンリールの「オープンデンスケ」TC-5550-2、DATの「デジタルデンスケ」TCD-D10が存在した。 ロングセラー商品であった「カセットデンスケ」TC-D5Mは、2005年をもって生産完了となった。「カセットデンスケ」TC-D5Mは、ソニーが最後まで販売した、メタルテープの録音・再生に対応したオーディオ用カセットデッキとしても活用できたステレオテープレコーダーでもあった。 業務用の「カセットデンスケpro」TC-D5 PRO、「デジタルデンスケpro」TCD-D10 PROのように、民生用機から業務用機に逆展開したものもある。 SONY TC-5550-2 SONY TC-D5
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