民生用高級腕時計メーカーとして
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/13 03:42 UTC 版)
「オフィチーネ・パネライ」の記事における「民生用高級腕時計メーカーとして」の解説
パネライの手がける腕時計は長らく軍用のみであり、それらは軍用品として民間向けの販路に出すことが制限(事実上の禁止)されており、またイタリアを始め軍の制式採用品とされたものには軍事機密の制限がかけられていた。そのため、パネライの腕時計が民間市場に出されることはほぼ存在しなかったが、軍需専門の精密機器メーカーだったために東西冷戦の終結とともに業績不振に陥り、その打開策の一つとして、イタリア軍との軍需契約(軍用制式品のみを製造・販売することを義務とした契約)の終了する1993年より、一般向け時計の製造、販売を限定的に開始した。 1997年からスイスのコングロマリット、ヴァンドームグループ(現リシュモン)の傘下に入ってその時計ブランドとなった。ヴァンドーム傘下となる以前のパネライの時計は「プレ・ヴァンドーム」と呼ばれ、アンティーク/ユーズド市場で珍重される。リシュモン傘下になったのに伴い、ディノ・ゼイらは新たにミリタリー腕時計メーカーの「アノーニモ」を設立している。 1998年、パネライは民間向け腕時計市場に国際的にデビューし、いわゆる「デカ厚ブーム」と言われる大型で厚い時計の流行の火付け役となり、近年の腕時計の大型化のトレンドを生んだと評価されている。ただし、この頃の時計は外観こそ軍用時代を忠実に再現していたが、ムーブメントはETA等の安価な汎用品を採用していた。 2005年に自社製ムーブメントを搭載した時計を発表し、マニュファクチュール化した。自社開発はしているが、ムーブメントの製造ラインは同じリシュモン系列のヴァル・フルリエが担当している。
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