標本抽出法とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 化学 > 化学試験 > 抽出法 > 標本抽出法の意味・解説 

標本抽出法


 標本抽出する際に,母集団の代表と思われる標本主観的に選択抽出する 有意抽出法使われていた時代がある。しかし,このようにして得られ標本には偏りバイアス)があり,誤差評価において統計学的な取り扱い不可能となることがある
 それに代わるものとして,無作為抽出法 がある。母集団から抽出され標本次の条件を満たすとき,この標本確率標本 という(無作為標本,あるいは,ランダム・サンプルともいう)。

単純無作為抽出法
 N 個からなる有限母集団から n 個の標本無作為に抽出するのは次のように行う。
  1. 母集団構成要素全て通し番号をつける。
  2. N 個の番号から n 個の番号無作為にひく。
  3. 抽出番号にあたる標本実際に調査する

 ここで,N 個からなる有限母集団から n 個の標本無作為に抽出するしかたは NCn 通りあるが,作意主観など人為的要素混入を防ぐために以下のような方法がある。

系統抽出法
 母集団の全構成要素通し番号をつける。はじめの一つ標本だけは乱数表などでランダムに選ぶ。それ以降標本はこの数字から始めて一定間隔抽出する
 滅多にないことではあるが,番号付け方一定の周期性があるときには偏り生じるので注意が必要である。
多段抽出法
 全国規模大がかり調査では,前述のような抽出法作業量が膨大なものになる。そこでまず,市町村抽出単位として無作為抽出する。つぎに選ばれ市町村の中でそれぞれ前述方法個体抽出する
 抽出は何段階でもよい。例えば,最初に都道府県抽出し市町村抽出し地区抽出しその後個体抽出するなど。
層別抽出法
 ある都市医師意識調査をする場合考えよう標本無作為に抽出した場合母集団構成診療科開業医勤務医)がそのまま標本反映するとは限らない抽出先立って医師診療科別,開業医勤務医別などのような等質グループ分けそれぞれのグループから標本抽出する方法である。このときの,等質各グループを 層,層に分けることを 層別化 という。
 層別抽出法には 最適割当法 と 比例割当法 がある。よく用いられるのは比例割当法であり,必要な標本大きさを n,各層大きさNi( i = 1,2,… ,k ),母集団大きさを N としたとき,各層から抽出する標本大きさ ni は,
   ni = nNi / N
となる。

「標本抽出法」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



標本抽出法と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「標本抽出法」の関連用語

標本抽出法のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



標本抽出法のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
統計学用語辞典統計学用語辞典
Copyright (C) 2025 統計学用語辞典 All rights reserved.
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS