構造盆地とは? わかりやすく解説

構造盆地

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2009/10/12 01:42 UTC 版)

世界の地質学的区域図(アメリカ地質調査所
     楯状地      プラットフォーム      造山帯      盆地      巨大火成岩岩石区      大陸地殻延長部 海洋地殻:      0-20 Ma (100万年前)      20-65 Ma      >65 Ma

構造盆地(こうぞうぼんち、tectonic basin[1]、structural basin[2])は、プレート運動により、本来は平坦であった岩石層が、歪力を受けて形成される、大規模な地質構造のひとつである。構造盆地は、上記の力により生じた沈降地域であり、同じ原因により隆起した場所が、背斜などのドーム状地形である。また、いくつかの細長い構造盆地は、向斜として知られているものである。構造盆地は堆積盆地の場合もあり得る。これらは、沈降地形に後から堆積物が溜まって形成される。しかし、多くの構造盆地は、堆積層が形成された時期よりはるか後に、プレート運動に伴って形成されたものである。

構造盆地は地質図上では、概して同心円状の層を伴う円形か楕円形として現れる。これは、地層は中心に向かって沈下するからであり、露出している地層は、外側から内側に向かって徐々に年代が若くなり、最も若い岩石は中心部に来る。構造盆地の地域的広がりは、しばしば、差し渡し数百kmに及ぶ広大なものになる。

構造盆地は、しばしば、石炭石油地下水の重要な産出地でもある。

目次

構造盆地の例

オーストラリア

  • アマデウス盆地
  • ボウエン盆地
  • クーパー盆地

フランス

イギリス

  • ハンプシャー盆地
  • ロンドン盆地

アメリカ合衆国

  • アパラチア盆地
  • ビッグ・ホーン盆地
  • デラウエア盆地
  • デンバー盆地
  • イリノイ盆地
  • ロサンゼルス盆地
  • ミシガン盆地
  • パラドックス盆地
  • パーミアン盆地
  • ピケインス盆地
  • パウダー・リバー盆地
  • レイトン盆地
  • サクラメント盆地
  • サン・ファン盆地
  • ユインタ盆地
  • ウィリストン盆地

脚注

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  1. ^ 文部省編 『学術用語集 地学編』 日本学術振興会、1984年。ISBN 4-8181-8401-2
  2. ^ 文部省編 『学術用語集 地理学編』 日本学術振興会、1981年。ISBN 4-8181-8155-2

関連項目

参考文献

  • Monroe, James S., and Reed Wicander. The Changing Earth: Exploring Geology and Evolution. 2nd ed. Belmont: Wadsworth Publishing Company, 1997. ISBN 0-314-09577-2

構造盆地

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/08 10:40 UTC 版)

ノースダコタ州の地理」の記事における「構造盆地」の解説

ウィリストン盆地概ね位置 一方、州の西部グレートプレーンズ属し起伏に富む。この地域はウィリストン盆地とも呼ばれるグレートプレーンズでは、ロッキー山脈から東に流れた河川群が既存地層掘り進み台地状、もしくは緩やかな丘陵形成している。ウィリストン盆地先カンブリア時代浸食によって形成され大規模な構造盆地で、合衆国カナダまたがり、その広さ250,000km2におよぶ、北アメリカ大陸最大盆地である。盆地と言っても山に囲まれているわけではなく、しかもその後時代における、最も厚いところで4,900mにおよぶ堆積物のため、地表からは規模分かりにくい。ウィリストン盆地石油石炭天然ガスなどの化石燃料や、カリ鉱石などの鉱物大量に含む。 なお、グレートプレーンズ範囲について議論がある。ロッキー山脈立ち上がり西端であることに異論はないが、東端ノースダコタ州左右に分け西経100度を中心とするという定義が主流である。他に西経98度線標高600m線、降水量500mm線などの定義がある。西経100度という定義に従うと、全面積は130万平kmとなり、合衆国本土面積1/6占め計算となる。 グレートプレーンズカナダ盾状地基盤とする点ではプレーリー同じだ。しかし、表層には古生代層だけではなくその後第三紀地層堆積している。これはグレートプレーンズ諸州に共通した特徴だ。浸食結果、州の面積の数%に相当する地域は、バッドランド悪地)と呼ばれる小規模な凹凸密集した地形形成したバッドランド農業には全く向かない

※この「構造盆地」の解説は、「ノースダコタ州の地理」の解説の一部です。
「構造盆地」を含む「ノースダコタ州の地理」の記事については、「ノースダコタ州の地理」の概要を参照ください。

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