植物関連の技術開発
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/10 19:59 UTC 版)
「かずさDNA研究所」の記事における「植物関連の技術開発」の解説
植物の遺伝子発現ON/OFFプラットフォームの開発(NEDOスマートセル・プロジェクト(2016年度(平成28年度)~2020年度(令和2年度))に参画)…植物による有用物質生産において、遺伝子導入を用いた際、クロマチン操作により遺伝子の発現を制御する技術を開発。これにより植物イソプレノイド高生産プラットフォームの構築や、有用天然化合物(天然ゴム、医薬品、バイオ燃料等)の生産への適用が可能。 遺伝子配列から遺伝子の働きを推定するプログラム(Hayai-Annotation Plants)を開発(2019年)…ゲノムを解析し他の植物種と比較するには、配列データを解析してどこにどのような遺伝子があるかを注釈づける(アノテーション)作業が必要だが、その作業を大型計算機ではなく、通常のパソコンレベルで解析できるプログラムを開発。 植物の根を茎に変えることに成功(2020年)…モデル植物のシロイヌナズナを材料にして、2つの転写因子を同時に活性化させることで、根を作り出す根端の分裂細胞から茎の性質を持つ細胞を作り出すことに成功(東北大学と共同研究)。 ルテオリン(フラボン)をヒメツリガネゴケで初めて発見(2020年)…代謝産物を包括的に解析する、いわゆるメタボローム解析技術と重酸素(18O2)添加技術により、ヒメツリガネゴケに初めてフラボノイドの一種であるルテオリン(フラボン)を同定(平田機工株式会社、東京農業大学と共同研究)。 自然環境の干ばつを再現した自動潅水制御システムを開発(2021年)…1ポットごとに土壌水分を任意に制御する世界初の自動潅水システムを開発(農研機構、株式会社テックスと共同)。各ポットの温湿度、照度、土壌水分や地温の状態を常時監視が可能。干ばつや冠水に強い作物を並行して開発したい場合など、環境再現が可能であり、激変する栽培環境に迅速に対応できる作物開発に貢献。2020年に開発した、X線CTにより、土中の作物の根を非破壊で3次元的に可視化する技術(農研機構と共同研究)を組み合わせることで、より効率的な育種が可能に。
※この「植物関連の技術開発」の解説は、「かずさDNA研究所」の解説の一部です。
「植物関連の技術開発」を含む「かずさDNA研究所」の記事については、「かずさDNA研究所」の概要を参照ください。
- 植物関連の技術開発のページへのリンク