日本の太平燕とは? わかりやすく解説

日本の太平燕

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/24 09:05 UTC 版)

太平燕」の記事における「日本の太平燕」の解説

たいぴーえん」または「たいぴんえん」は、福州料理太平燕明治時代華僑日本伝えたものと言われる伝来後は、日本入手しづらいアヒルの卵の代わりにニワトリ揚げ卵(虎皮蛋)を、扁肉燕の代わりに春雨用いたものと考えられる。このアレンジによって、それまでスープ料理であった太平燕麺料理変質した日本では長崎県福岡県神奈川県東京都など個別中華料理店と、熊本拠点にして日本各地店舗を持つ味千ラーメンメニューにあるのを除けば基本的に熊本県中部においてしか見られず、ご当地グルメ位置付けされている。熊本市周辺では中華料理店メニュー定番としてみられ、市の学校給食でも出されるポピュラー料理である。2008年9月日高屋メニュー採用したことで関東地方一部地域でも食べられるようになった。このことについては「秘密のケンミンSHOW」(読売テレビ)でも紹介された。現在は熊本市のみならず南の宇土市宇城市小川さらには県北部の南関町などでも小学校中学校学校給食使われている。 太平燕ラーメンと同様、スープに醤油、塩、トンコツなどの味のバリエーション存在する。また揚げではなくゆで卵ウズラの卵が入っていたりするなど、店舗家庭によって千差万別である。また、使用される春雨については中国産の緑豆春雨中心であるが、馬鈴薯でんぷんを主原料とした日本産春雨使用する場合もある。 近年は、比較低カロリー春雨使用し具に野菜豊富に使うことから、「ヘルシー志向の麺」として注目されており、2005年には東洋水産エースコック西日本食品工業からカップ麺として発売された。また同年に、一部コンビニでも販売された。さらに2006年ヨネザワフーズから国内春雨使用したカップ太平燕発売されている。具をレトルトパックにした商品もあり、味千ラーメンこのような商品販売している。 なお、長崎市内(長崎ではたいぴんえんと呼ぶ)では新地中華街江山中華園などがメニュー載せている。福建省出身華僑は、長崎興福寺などの寺院行われる法事参加する機会多く熊本長崎福建華僑互いに交流があったため、熊本から長崎にも伝わったとされる

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