日常_(アニメ)とは? わかりやすく解説

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空気系

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/08 05:27 UTC 版)

空気系(くうきけい)若しくは日常系(にちじょうけい)[1]とは、2000年代中頃以降に見られる特定のアニメ作品群[2][3]。登場人物、とりわけ若い女性キャラクター達の会話を軸に、大きな事件や出来事を伴わない何気ない日常を淡々と描写している点が特徴とされる[2][3]


注釈

  1. ^ 宇野がここで言う「空気系」は実写作品の話題も含む。別の文でもアニメ版に『リンダ リンダ リンダ』のオマージュがあったことなど、『涼宮ハルヒの憂鬱』と実写作品との対比に言及している(『ゼロ年代の想像力』ハードカバー版304頁)。
  2. ^ 百合専門誌『コミック百合姫』読者の2017年末時点での男女比はおよそ6:4。
  3. ^ 限界小説研究会編『社会は存在しない――セカイ系文化論』南雲堂のこと。小森自身も参加している。2009年。ISBN 978-4-523-26484-2
  4. ^ 「日常系」の初出時期は不明。遅くとも2006年にはネット上に存在。
  5. ^ ただし本作自体は日常系というジャンルで呼ばれる内容ではない。

出典

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  2. ^ a b 広瀬 2013a, p. 7.
  3. ^ a b 禧美, p. 80.
  4. ^ a b 前島 2010, p. 235.
  5. ^ a b 金田一「乙」彦 『オタク語事典2』 美術出版社、2009年、18頁。ISBN 978-4-568-22133-6
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  7. ^ a b c d 『本格ミステリー・ワールド2012』, p. 234, §二〇一一年テレビアニメ作品とミステリの並行関係.
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  12. ^ 『ゼロ年代の想像力』ハードカバー版, p. 298.
  13. ^ a b 宇野常寛、佐藤譲「何処からきて何処へいくのか“日常系”」『別冊ザテレビジョン LOVE アニメ! 「映画けいおん!」総力特集&アニメ大集合』角川マガジンズ〈カドカワムック〉、2011年11月26日、66-67頁。ISBN 978-4-04-895440-2 
  14. ^ 禧美, p. 81.
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