文化と科学
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 14:06 UTC 版)
多くの文明において、身体を鍛えることは教育の一環として非常に重視されていた。ヨーロッパにおいては、それまで教育においては軽視されていた体育がルネサンス期以降カリキュラムに採り入れられるようになり、19世紀に義務教育が導入されると体育も必修科目となった。日本でも明治政府がこの考え方を取り入れ、1872年の学制発布時に教科の一つとなり、以後学校教科としての体育が定着していった。 スポーツを対象とした学問分野はスポーツ科学と総称される。スポーツ科学の起源は19世紀末にさかのぼり、当初はより高い身体能力の構築や選手の治療といったスポーツ医学の分野からはじまったが、やがてスポーツ社会学など人文・社会科学分野にも広がりを見せるようになり、また自然科学においても医学以外の分野へ発展していった 。1970年代には人類学との関連も始まり、1980年代にはスポーツ人類学が確立した。こうしたスポーツ科学の発展はより競技者の能力を引き出せる質の高いスポーツ用具の開発を促し、また映像技術の活用によってより優れたスポーツ技術が一般化され、記録の更新へとつながっていった。判定にもビデオ判定が導入されることにより、誤審の減少へとつながっている。 スポーツは市民の文化や健康にとって欠かせないものと考えられており、多くの国家でスポーツを振興するためのスポーツ政策が実施されている。プロスポーツの拡大やスポーツ人口の増大は都市におけるスポーツスタジアムの建設を不可欠なものとしたが、こうしたスタジアム建設は都市にとって大規模な再開発や都市基盤整備の契機となる。 スポーツを題材とした作品は数多く存在し、文学、映画、漫画など多くの分野でそれぞれ傑作が生まれている。
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