数河峠
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/08 02:59 UTC 版)
数河峠(すごうとうげ)は、国道41号・国道471号(旧古川町と旧神岡町の境)にある峠(標高896 m)。国道41号最大の難所である。かつては道幅6尺(約1.8 m)程度で路面状況も悪かったが、国道としての供用に伴い、飛騨地方における南北の幹線道路としての役割を果たすようになった。 古川町市街地との標高差は約400 mで、約20 kmにわたり、急勾配(6 ‰)のヘアピンカーブが続く。特に、高山方面に向かって長い下り坂が続くため、スピードの出し過ぎなどによる重大事故が多発し、冬場の積雪時には、大型車(タイヤチェーン未装着)によるスリップ事故・立ち往生や、カーブでの横転事故なども発生している。また、事故が発生するとレッカー作業のため、道路を通行止めにする必要があり、他の車への影響も非常に大きかった。そのため、岐阜県警察の交通企画課や、地元の古川・神岡の両警察署(いずれも現在の飛騨警察署)、高山国道工事事務所により、速度違反・過積載の取り締まりや注意喚起、警戒標識・看板の設置などといった安全対策が重点的に取られていた。また、2010年代以降も歩道・登坂車線の整備や、峠手前の路面(登坂車線と走行車線)の塗り分け(色彩心理の応用)といった安全対策がなされている。 2018年(平成30年)7月7日正午ごろ、記録的な大雨の影響により、国道41号で大規模な土砂崩れが発生し、周辺の山から土砂10,000 m3が流入したことで、一時通行不能になった。その後、2019年(令和元年)6月には、国が道路脇にコンクリート製の土砂流出防止枠を設置したり、県が崩落部分に谷止め工を行ったりした。
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