政治参加の必要性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 07:05 UTC 版)
「第一インターナショナル綱領」の記事における「政治参加の必要性」の解説
これらの具体的プランは法律によって施行されるべきものであるが、これらプランの提唱は労働立法の重要性を強調するものであった。マルクスは、立法活動に反対するアナーキストの反抗を退けて労働立法全般に関する声明を出し、次のように説いた。「この種の法律を通過させることで、労働者階級は支配権力を強化するのではなく、反対に、現在彼らを抑えるために使われているその権力を、自分自身の武器に変えるのである」。マルクスには、労働立法が労働者保護のための法的な盾となり、そして攻撃手段である武器として資本家を痛打する際に大いに役立つと考えていたのである。 ポーランドの復興が『綱領』に追加され、「民族自決権の実現を通して」、「民主的・社会主義的基礎をもつポーランドの再建」が要求された。また、ロシアの専制体制と大国主義的な侵略が強く非難され、ロシア帝国を擁護して反動主義を守ろうとするヨーロッパの君主国(ヨーロッパ大陸でもっとも未開的かつ野蛮な国がロシア帝国、そして次いで反動的なのがベルギー、オーストリア帝国、プロイセン王国、フランス第二帝政、ブリテン王国、新興国のアメリカ合衆国が世界を仕切っていた)、そして、国家とこれを牛耳る資本家に対抗する世界的連帯の確立が呼びかけられた。IWAは世界的な連帯によって一国家を非難し、制裁を呼びかける歴史的に初めての国際団体となった。同大会は国家への経済制裁の実施と国際的なスト破りの防止のために結束するよう呼びかけた。 IWAは各地の支部を基礎に、それぞれが連合評議会に統合され、さらにその上に運動全体を指導するものとして「中央評議会」すなわち総評議会が設置されていた。この総評議会を構成する代表は労働者団体が参加する大会で選出され、大会の決定を実行して大会に対して責任を果たすものとされた。IWAはマルクスが起草した決議のもとに、労働運動に反対するプルードン派を抑えて、ジュネーヴ大会(英語版)で労働組合支援の立場を打ち出し、ストライキ支援のために資金援助をおこなうようになる。
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