改良・種類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 05:33 UTC 版)
「UH-60 ブラックホーク」の記事における「改良・種類」の解説
運用開始後、地雷敷設や医療救助など新たな任務に向けた改良が始まっている。EH-60は電子戦を目的として開発され、特殊作戦支援用にMH-60などを開発している。 アメリカ陸軍は新規作戦に伴う機器の増加による重量増加に対し、UH-60Lへの改良を1987年に命じ、この改良は標準設計としてUH-60Aに反映されている。UH-60LにはT700-GE-701C エンジンと強力なギアを搭載したことにより、より多くの吊り上げを可能とし、これは、SH-60B シーホークの生産に生かされている。また、その吊り上げ能力は1,000ポンド (450 kg) -9,000ポンド (4,100 kg) 近く増加している。UH-60Lは更にSH-60から自動操縦装置 (Automatic Flight Control System, AFCS) を導入し、強力なエンジンにより飛行性能に寄与している。L-モデルの生産は、1989年に開始されている。 次に2020年まで設計寿命の延命を行うためUH-60Mが2001年に認可されたことにより改良が始まり、T700-GE-701D エンジンと新型回転翼の採用が行われ、GPS ナビゲーション、飛行制御、計測機器など新型アビオニクスへの換装も行われている。アメリカ国防総省は新変種の少数の初期生産を承認後、2006年に生産を開始し、同年7月に22機の新UH-60Mが納入されている。この機種の評価を行い承認されたことにより1,227機の5年契約が締結され、100機のUH-60Mが2009年3月に陸軍へ納入されている。 2011年5月1日に発生したウサーマ・ビン・ラーディンの殺害(作戦名:ネプチューン・スピア:海神の槍)では第160特殊作戦航空連隊が強襲作戦用に従来のUH-60に比べ極度に改良されたUH-60を使用しており、改良された尾部、騒音対策のための特別仕様回転翼などが使用されている。この機体はパキスタン空軍のレーダー回避を目的としており、F-117と同等のステルス性を有しているとされる。また、この機体はステルス機に見られる特殊素材、鋭角なデザインが見受けられ、作戦に使用された内の一機が機体故障により不時着したことで明るみに出ており、この事故機は尾部を残し破壊処理されている。なお、低視認性を有するUH-60の研究は1970年代半ばまで遡り行われている。
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