播磨坂区間
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文京区小石川四丁目・五丁目にまたがり、春日通りと千川通り(文京区から豊島区)を横に結ぶ全長460メートル、幅40メートルほどの区間は、通称「播磨坂桜並木」「環三通り」「環状3号線」と呼ばれている。公園のように整備された中央分離帯には、数カ所に彫刻やベンチが配置された桜並木の遊歩道が設けられており、東京都心部の貴重なグリーンゾーンとなっている。 かつてはこの区間のほぼ中間に位置する交差点の地点名として「環三通り」が存在したが、後に「播磨坂桜並木」に改称されている。「播磨坂」の名は、この付近にかつて存在した常陸国府中の藩主・松平播磨守の上屋敷にちなんだものである。 元東京都建設局長で都市計画家の石川栄耀が戦災復興都市計画として計画した、広幅道路と緑地帯を整備する構想が実現した数少ない箇所の一つであり、これはこの地区一帯の戦災復興事業が駅前整備と関係なく早期に着手され、なおかつ完成を見たためである。なおこの区間は、東京都道319号環状三号線ではなく、文京区道(893号線)に指定されている。 その後、文京区が中央分離帯園のように改造し、1960年(昭和35年)に舗装された際、当時の「全区を花でうずめる運動」の一環として、地元の人々が協力して中央部とその両側の歩道にソメイヨシノなどおよそ120本の桜が植えられた。桜並木の周囲は幅の狭い中央分離帯になっていたが、1990年頃には人々の憩いの場としても機能しており、接触事故を防ぐためのセーフティーコーンが置かれていたこともあったという。その後路上駐車やゴミの放置が目立ち始めたが、車線数に比べ交通量が少ないことから、1995年に中央寄りの2車線を塞いだ部分に遊歩道が新たに設けられ、坂の北東半分を和風のイメージとし、南西半分を洋風のイメージとして整備された。1971年度以降毎年3月下旬から4月上旬に開かれる「文京さくらまつり」の会場にもなっている。 交差点名交差する道路の名称出典植物園前 千川通り(東京都道436号小石川西巣鴨線) 播磨坂桜並木 小石川五丁目 春日通り(国道254号) 播磨坂さくら並木は1996年、手づくり郷土賞受賞。
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