推定法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/08/22 13:37 UTC 版)
直接に数えられない場合は、推定を行うことになる。主要な方法は、大まかには以下のような方法が挙げられる。 区画法:コドラート法とも。生息域に一定の面積の方形枠を設定し、その内部の個体数を調べることで、全体の個体数や密度を推定する。移動性の少ないものには適している。特定の器具で、一定の体積から目的の生物を集めることができる場合、例えば採泥器やプランクトンネットを使う場合には、これを区画サンプルとして扱える。 除去法:ある個体群内の個体を一定の方法で採集する。捕獲をすれば個体数は少なくなるから、次に捕獲を行った場合、捕獲数が少なくなることが期待される。採集率が一定であれば、その減少の程度から個体数を推定する。繰り返して行うことで精度を上げる。また、その区域の外との出入りがほとんどない場合に適している。例えば、池の魚を網で捕らえる、といったやり方であろう。 時間単位捕獲法:罠のようなものを仕掛け、一定時間にとれる個体数から密度を推定する。移動の激しいものが対象となる。採集による個体数減少が無視できる場合と、無視できない場合があり、後者は除去法と同じ扱いになる。 移動数法:動物の移動経路がある程度分かっていて、要になる場所でその数を数えられることがある。例えば遡上する魚の数を、魚道のところで数える場合がこれに当たる。 標識再捕獲法:何らかの方法で個体群内の個体を採集し、それに標識をつけて再び放す。次に採集を行なった際に、標識のついた個体がある程度採取できれば、その比率から全体の個体数が推定できる。 間隔法:個体間の距離を測ることで、分布様式が分かれば密度の推定値を得ることができる。 いずれの方法も一長一短であるから、状況に応じてこれらのうちのどれかを選び、あるいは併用する。また、多くの場合、その回数を増やすことでその精度を上げられる可能性がある。
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「推定法」の例文・使い方・用例・文例
- 放射性炭素年代測定法という,古生物体の年代推定法
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