推定生息数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/29 05:07 UTC 版)
2006年時点でのイワシクジラの生息数は調査から約54000頭と推測され、これは商業捕鯨以前の時代と比べ、およそ5分の1しかいないことが分かる。また、1991年の北大西洋での調査では約4000頭であろうと報告された。しかし、この時の調査方式はCPEU(catch per unit effort)と呼ばれる特定の種を捜索し、発見するまでの時間と労力から頭数を導き出す方法であったことで問題視されている。この計測方法は真に科学的でないと度々批判される手法であった。 デンマーク海峡での調査では、1987年に1290頭、1989年には1590頭が確認された。カナダのノバスコシア州では1393頭から2248頭、最低でも870頭は存在すると推測された。 1977年、太平洋では9110頭であろうと推測されたが、この時の調査法はCPEUであり、この推測数は日本のために行われた時代遅れの方法であるなどと批判され、物議をかもすことになる。また同様に、2002年の西北太平洋では28000頭以上と推測された。もっとも、カリフォルニア海で確認されたのは1頭のみであり、目撃例でも1991年から1993年の間の5件しか存在しない。また、ワシントン州やオレゴン州では、たったの一頭も確認されていない。 商業捕鯨がおこなわれる以前は、北太平洋には42000頭が生息していたが、商業捕鯨が禁止された1974年には推定生息数で1万2620頭から7260頭にまで減少していた。また、南半球では、9800頭から12000頭であろうとCPUE調査法と捕鯨の記録から推測され、IWCは1978年から1988年の間の調査データから9718頭という推定数を発表した。なお商業捕鯨以前には、南半球には65000頭が生息するであろうと推測されていた。
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