探索の歴史
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/06 08:44 UTC 版)
いくつかの方法で探索が行われている。 加速器実験:大型ハドロン衝突型加速器などの加速器により人工的に暗黒物質を生成。暗黒物質は大きなエネルギーを持ち去るので、Missing energy を検出する。 間接実験:暗黒物質同士の対消滅により発生するエネルギー(粒子)を観測する。 直接検出実験:暗黒物質による原子核の反跳を観測する。暗黒物質と通常の物質によって発生するエネルギーを観測する事で、複数の観測方法が提唱されている。しかし観測されるエネルギー(信号)は、背景ノイズとして存在しているガンマ線や中性子による原子核反跳と暗黒物質由来の原子核反跳は区別が付かない。そのため暗黒物質由来の信号を得るためには背景ノイズの低減が課題である。また観測機器を構成する機器の材料中の放射性物質(放射性同位体)もノイズとして大きな影響を与えている。 1980年代 - ゲルマニウム半導体検出器を使用し、暗黒物質と通常の物質の反応断面積に上限があることが判明した。 1998年 - イタリアの研究グループ(DAMA)が、6月に最大となり12月に最小となる季節変動があることを報告した。しかし他機関による研究では否定的な結果が得られている。 2000年 - DRIFTが観測開始。 2003年 - CDMS(英語版)が観測開始。 2010年 - XMASSが観測開始。 2019年 - 重力波望遠鏡を使用した観測方法が提案された。 主な実験名称と方法実験名称方法標的DAMA シンチレーション NaI(ヨウ化ナトリウム) CoGeNT 電離 Ge(ゲルマニウム) CDMS フォノン、電離 Ge EDELWEISS フォノン、電離 Ge XENON シンチレーション、電離 Xe(キセノン) XMASS シンチレーション Xe ※中山和則(2011)「暗黒物質直接検出の現状と展望 (解説)」より引用。
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