ヨウ化ナトリウムとは？わかりやすく解説

ヨウ化ナトリウム
	ヨウ化ナトリウム
	Sodium iodide
識別情報
CAS登録番号	7681-82-5 ; 13517-06-1 (二水和物) ;
3D model (JSmol)	Interactive image;
ChEBI	CHEBI:33167 ;
ChEMBL	ChEMBL1644695 ;
ChemSpider	5048 ;
ECHA InfoCard	100.028.800
PubChem CID	5238;
RTECS number	WB6475000;
UNII	F5WR8N145C ;
CompTox Dashboard (EPA)	DTXSID2041125 ;
	InChI InChI=1S/HI.Na/h1H;/q;+1/p-1 Key: FVAUCKIRQBBSSJ-UHFFFAOYSA-M ; InChI=1/HI.Na/h1H;/q;+1/p-1 Key: FVAUCKIRQBBSSJ-REWHXWOFAL ;
	SMILES [Na+].[I-] ;
性質
化学式	NaI
モル質量	149.894 g/mol
外観	白色の固体; 潮解性
匂い	無臭
密度	3.67 g cm−3
融点	661 °C (1,222 °F; 934 K)
沸点	1,304 °C (2,379 °F; 1,577 K)
水への溶解度	1587 g/L (0 °C) ; 1842 g/L (25 °C) ; 2278 g/L (50 °C) ; 2940 g/L (70 °C) ; 3020 g/L (100 °C)
溶解度	エタノール、アセトン
バンドギャップ	5.89 eV
磁化率	−57×10−6 cm3 mol−1
屈折率 (nD)	1.93 (300 nm); 1.774 (589 nm); 1.71 (10 μm)
構造
結晶構造	ハライト, cF8
空間群	Fm3m, No. 225
格子定数	a = 0.6462 nm
式単位（英語版） (Z)	4
配位構造	八面体
熱化学
標準定圧モル比熱, Cp⦵	52.1 J mol−1 K−1
標準モルエントロピー S⦵	98.5 J mol−1 K−1
標準生成熱 (ΔfH⦵298)	−287.8 kJ mol−1
ギブズの; 自由エネルギー (ΔfG⦵)	−286.1 kJ mol−1
危険性
	労働安全衛生 (OHS/OSH):
主な危険性	刺激性、胎児に害を及ぼす恐れ
	GHS表示:
絵表示
重要な用語	Danger
危険性報告	H315, H319, H400
予防報告	P273, P305+P351+P338
NFPA 704（ファイア・ダイアモンド）	1 0 1
引火点	不燃性
安全データシート (SDS)	[1]
関連する物質
その他の; 陰イオン	フッ化ナトリウム、塩化ナトリウム、臭化ナトリウム
その他の; 陽イオン	ヨウ化リチウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化ルビジウム、ヨウ化セシウム
	特記無き場合、データは標準状態 (25 °C [77 °F], 100 kPa) におけるものである。

ヨウ化ナトリウム（ヨウかナトリウム、sodium iodide）は化学式が NaI と表される、白い固体状の塩である。ナトリウムのヨウ化物。フィンケルシュタイン反応と呼ばれるハロゲン交換反応の反応剤として、有機ヨウ素化合物の合成に用いられる。ヨード欠乏症の治療、放射線の検出などへの用途も知られる。

吸湿性を持ち、空気中で潮解する。さらに空気酸化を受けてヨウ素の赤紫色を帯びる。

用途

有機合成において、塩化アルキルをヨウ化アルキルへ変換するハロゲン交換反応に用いられる。アセトン溶液を用いるフィンケルシュタイン反応 (Finkelstein reaction)、ポリメラーゼ連鎖反応 (PCR法) にて利用される。アセトン中で塩化アルキルとヨウ化ナトリウムを作用させると、ハロゲン交換の結果生じる塩化ナトリウムがアセトンに不溶で析出するため、反応の平衡がヨウ化アルキルが生じる生成系へと偏っていく。