ヨウ化タングステン(II)とは? わかりやすく解説

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ヨウ化タングステン(II)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/18 13:25 UTC 版)

ヨウ化タングステン(II)
識別情報
CAS登録番号 13470-17-2 
PubChem 533504
ChemSpider 464830
特性
化学式 I2W
モル質量 437.65 g mol−1
外観 暗茶色固体[1]
密度 6.79 g·cm−3[2]
融点

800 ℃ (分解)[2]

への溶解度 不溶[2]
関連する物質
その他の陰イオン 塩化タングステン(II)
臭化タングステン(II)
その他の陽イオン ヨウ化クロム(II)
ヨウ化モリブデン(II)
関連物質 ヨウ化タングステン(III)
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ヨウ化タングステン(II)(Tungsten(II) iodide)は、タングステンヨウ化物であり、化学式は[W6I8]I4であり、略してWI2と書かれる。

合成

ヨウ化タングステン(II)は、ヨウ化タングステン(III)の分解により得られる[1]

6 WI
3
→ [W
6
I
8
]I
4
+ 3 I
2

また、塩化タングステン(II)ヨウ素の置換反応でも得られる[1]

[W
6
Cl
8
]Cl
4
+ 12 I → [W
6
I
8
]I
4
+ 12 Cl

さらに、タングステンとヨウ素の直接反応でも得られる。この反応は可逆反応である。この反応は、ハロゲンランプに用いることができる[3]

W + I
2
⇌ WI
2

ヘキサカルボニルタングステンとヨウ素の反応でもこの物質が得られる[4]

性質

ヨウ化タングステン(II)は、暗茶色の固体で、空気中、湿気中で安定である。構造は塩化タングステン(II)と同じで、直方晶系に結晶化し、空間群はBbem (No. 64)、格子定数はa = 1258 pm, b = 1259 pm, c = 1584 pmである[1]

出典

  1. ^ a b c d Handbuch der präparativen anorganischen Chemie. 3 (3., umgearb. Aufl ed.). Stuttgart: Enke. (1981). ISBN 978-3-432-87823-2 
  2. ^ a b c Haynes, William M.; Lide, David R.; Bruno, Thomas J. (2012). CRC handbook of chemistry and physics: a ready reference book of chemical and physical data (93rd ed.). Boca Raton: CRC. ISBN 978-1-4398-8049-4 
  3. ^ Latscha, Hans Peter; Mutz, Martin (2011). Chemie der Elemente. Chemie-Basiswissen. Berlin Heidelberg: Springer. ISBN 978-3-642-16915-1 
  4. ^ Johnson, Brian Frederick Gilbert (1972). Inorganic chemistry of the transition elements. A specialist periodical report. London: Chemical society. ISBN 978-0-85186-500-3 



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